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“AV&ネットワーク”フォトレポートCEATEC JAPAN 2004(2/2 ページ)

10月5日に開幕した「CEATEC JAPAN 2004」も3日目を迎え、初日の雨が嘘だったかのような秋晴れ。展示会やセミナーには、多くのビジネスマンが詰めかけた。熱気溢れる展示会場から、今年もフォトレポートをお届けしよう。しかも、例年より文字が多めだ。

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 DLNAといえば、三菱電機ブースでユニークな展示を見つけた。IEEE 1394のAVネットワーク同士をワイヤレスでブリッジ接続し、さらにDLNAガイドライン準拠のネットワーク(イーサネット)にも接続するという技術展示だ。デモンストレーションは、一軒の家を模したもので、複数の部屋でIEEE 1394伝送によるハイビジョン映像を楽しめるほか、書斎にあるパソコンでも試聴や操作が可能になる。

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既存のD-VHSデッキとパソコンも連携可能に

 「目的は、ほかの部屋からでも簡単にコンテンツを検索したり、頭出しなどの操作が行えること」(同社)。つまり、UPnPによるプラグ&プレイが可能なDLNAのネットワークと、もともとプラグ&プレイに対応しているIEEE 1394を“橋渡し”して、どちらからでもAVサーバの操作が行えるようにしたということ。既存のAV機器と、今後増えてくるDLNA対応機器を、“ドメインゲートウェイ”と呼ばれるもので文字通りブリッジしてくれる。

 また、ドメインゲートウェイは、単にネットワークを繋げているだけではない。その中を通る映像のストリームを各ネットワークに適した形に変換する役割も持っている。今回の例でいえば、IEEE 1394ネットワーク内にあるAVサーバが送出したMPEG-2 TSを、MPEG-2 PSにトランスコードしているという。

 今回はあくまで技術展示であり、製品に反映させるのはまだ先だという三菱電機。ただ、AV機器のネットワーク対応という流れは、遠からず本格化するだろうと話していた。

airgoチップでハイビジョン伝送のデモ

 こちらは太陽誘電ブースで見つけたハイビジョン動画の無線伝送デモンストレーション。同社が2005年に出荷する無線LANモジュールを使用したもので、airgo networksのチップを使用している。

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無線LANアクセスポイント。アンテナの数がMIMOの印だ

 airgoは、複数のアンテナを使って無線を高速化するMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術の先駆的存在であり、IEEE 802.11a/gベースの無線LANが最大108Mbps(理論値)に高速化する。太陽誘電によると、実測値は45Mbps前後。最大54Mbps(理論値)のIEEE 802.11a/gは実効速度が20Mbps前後のため、やはり倍程度まで高速したことになる。ハイビジョンのストリームも余裕だ。

 モジュールには、mini PCIタイプとカードバス対応のPCMCIA(PCカード)タイプの2種類がある。同社によると、2005年中の出荷を予定しているという。

曲げられる太陽光発電

 最後は、AVにもネットワークにも関係ないけれど、シャープのフレキシブル太陽光発電パネルだ。見ての通り、局面に沿って大きく曲がっている点が新しい。

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フレキシブル太陽光発電パネル

 曲面に対応できた秘密は、シリコンセルの薄さ。従来のシリコンセルは通常200mm程度の厚みがあるが、今回展示されたフレキシブルパネルは半分の100mmという。ただし、まだ開発段階のため、変換効率などのデータは出ていない。

 シャープでは、2年後をメドに商品化していきたいと話している。このパネルが実用化されれば、たとえば曲面を多用したデザイン性の高い建物でも太陽光発電が利用できるため、クリーンエネルギーの適用範囲を広げてくれそうだ。

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