「みらい の いえ」は意外と近くに:WPC EXPO 2004(2/2 ページ)
リビングルームを模した生活提案型の展示が目立つ「WPC EXPO 2004」。しかし、それだけではない。会場の一画には、家が丸ごと一軒建っていたりする。
防犯が一つのテーマになっている「みらい の いえ」では、不審者が窓から侵入すると、携帯電話にメールが届く。そのうえ、携帯電話を操作して防犯カメラの画像を確認したり、ブザーやサイレンを鳴らして不審者を威嚇することもできるという。
この“自衛型”ホームセキュリティシステムは、インフォーエスの「eHome Security」(守り隊)。写真中央の黒いボックスがホームゲートウェイになっていて、家の中のセンサーネットワークとWebカメラを統括。異常を検知すると設定したアドレスにメールを送信する仕組みだ。
ゲートウェイにはWebサーバが内蔵され、ブラウザ搭載の携帯電話やパソコンで自宅のシステムを操作できる。なお、今回は有線ネットワークを構築していたが、「いずれは無線にも対応させたい」(同社)と話していた。
今夜のメニューを考えてくれる冷蔵庫
スイッチを押すと検査部が出てくる。採尿コップ要らずの簡便さと一カ月分の測定データを記憶する利便性が魅力だ。ネットワークを介したオンライン診断への発展も検討されている。“病のデパート”の異名を持つ弊誌編集長にもオススメの逸品だ
トイレの後にキッチンの話をするのもちょっとアレだが、順路がそうなっていたので勘弁してほしい。
「みらい の いえ」には、極めて先進的なキッチンが用意されている。協力は、凸版印刷/トッパン・フォームズ。両社が実証実験を行っていたICタグによる食品トレーサビリティシステムと、それを応用した冷蔵庫だ。
冷蔵庫(というか、その上の端末)の正式名称は「ICF栄養バランス表示システム」。冷蔵庫に入っている食材のICタグを読み取り、その種類をもとに、調理可能なメニューを教えてくれる。しかも、栄養バランスが一目でわかるグラフ表示付きだ。
このシステムは、もともとトッパンフォームズが早稲田大学と共同で実証実験を行った「ICF(国際生活機能分類)を利用した食物アレルギー者対応メニュー提供システム」のために作られたもの。つまり、事前にアレルギー症状を引き起こす食品を登録しておけば、メニュー表示の際に該当する食品を使うものは表示されない、という仕組みになっている。なるほど。
「みらい の いえ」の見学は、事前予約による完全予約制。家の前にあるカウンターで申し込めば、無料でナビゲーター付きの見学ツアーに参加できる。ツアーの実施時間はおよそ15分毎。時間帯によって実施頻度が異なるため、事前に予約カウンターで確認してほしい。
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