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“羊の皮をかぶった狼”っぽいDVカメラ――キヤノン「FV M30 KIT」レビュー:ビデオカメラ特集(3/4 ページ)

ビデオカメラの季節が到来した。今回のレビュー特集は、各社のDV/DVDカメラ新製品をピックアップ。第1弾は、初心者から熟練ユーザーまで幅広いニーズに応えるキヤノン「FV M30 KIT」を紹介しよう。

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 モニタは12.3万画素の2.5インチTFTカラー液晶。全体に色のりがよく、特にやや赤が強い感じだが、不自然なほどではない。見やすい部類に入るだろう。明るい場所でも視認性は確保されているが、ほかの多くのビデオカメラ製品と同様、視野角はあまり広くない。モニターは、前に90度(完全下向き)、後ろへ180度(対面撮影)回転する。ファインダーには0.33インチ(約11.3万画素)のTFTカラー液晶を採用している。モニターと色相に差がないのはありがたいが、解像度の点であまり見やすいとはいえない印象だ。

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液晶モニターは12.3万画素の2.5型TFTカラー液晶。標準でも表示は明るく見やすいが、屋外などでは液晶バックライトボタンを押せば、さらに明るくできる
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標準的なDVカメラと同様、液晶モニターは前に90度(完全下向き)、後ろへ180度(対面撮影)回転可能

 撮影モードはかなり充実した。モードダイアルではAUTO(フルオート)を中心に、右へ回せば、P(プログラムAE)、TV(シャッタースピード優先AE)、AV(絞り優先AE)、左へ回せば、ポートレート、風景、スポーツ、スローシャッター、ナイト、そして、SCNというモードを呼び出せる。新たにシャッタースピード優先AEと絞り優先AEが装備された点は、意図した作画・撮影を行いたいユーザーに歓迎されるに違いない。

 SCNはスペシャルシーンと呼ばれる撮影モードで、画面上にシーンモードメニューが表示され、SETダイアルを回せば、「新緑/紅葉」(木々や葉のディティールを描写)、「スノー」「ビーチ」(雪や夏の海岸の照り返しの中でも被写体を明るく)、「夕焼け」(色とびを抑える) 、「スポットライト」(照明に照らしだされたシーン向け)、「打上げ花火」を選択できる。

 また、「IXY DV M3」と同様のミニビデオライトを搭載し、スーパーナイトモード(モードダイアルをナイトに合わせて、SETダイアルで設定)にしておけば、真っ暗な環境では自動点灯する。もちろん、内蔵フラッシュも搭載しており、動画も静止画も暗闇での撮影が可能だ。

 加えて、この製品ではライトボタンが装備され、撮影モードに関係なくミニビデオライトが常時点灯できるようになった。白色LEDを利用したものだが、近距離(1.5メートル程度)であれば撮影に十分な照度を確保可能で、また色味も自然だ。また、動画撮影時だけでなく、静止画撮影時にも有効だ。フラッシュでは撮影相手を驚かしてしまう恐れがある場合や、ミニビデオライトを位置決めに利用するのもいい(フラッシュはシャッターを切った瞬間しか光らないので)。

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日光下での撮影
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ミニビデオライトを利用した撮影
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内蔵フラッシュを利用した撮影

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