小さく軽く速くなった新型キスデジ――EOS Kiss Digital N:レビュー(2/5 ページ)
一昨年秋に発売された「EOS Kiss Digital」がフルモデルチェンジを行い、「EOS Kiss Digital N」として新登場した。800万画素CMOSの搭載、ボディの小型軽量化、レスポンスの向上、撮影機能の強化など各所が進化した低価格のデジ一眼である。
快適になった起動やシャッター音
電源スイッチを入れると、約0.2秒というほぼ瞬間的なスピードで起動し、背面の液晶パネルが点く。AFはこれまでと同じく7つの測距フレームを備え、低価格のデジタル一眼レフ機としてはトップ級と思える速さで合焦する。
AFフレームの選択は、従来は「AFフレームボタン+電子ダイヤル」だったが、本モデルでは「AFフレームボタン+十字キー」でも操作できるように改善されている。またメニュー内のカスタム機能を設定すれば、AFフレームボタンを省き、十字キーのダイレクト操作によって測距フレームを素早く切り替えることができる。
撮影間隔は、JPEG最高画質のLarge/Fineモードの場合には、バッファメモリがフルになることなく続けて撮影でき、RAWモードの場合でも約7コマまでは途切れずにシャッターを押すことができる(トランセンド製45倍速CFカードによる実測値)。
また連写モードの公称値は、秒間約3コマのスピードでLarge/Fineモードなら約14枚となっているが、上記のカードによるテストではカード容量まで連写することができた。本格的なスポーツ撮影を除けば、一般用途では何も問題のない撮影レスポンスである。従来の鈍いシャッター音から、切れ味のある鋭いシャッター音に変わったことも含め、撮影の操作は全般的に快適であり、ストレスは感じない。
再生については、1カットのコマ送りに約0.5秒ほどかかるが、10コマとばしで再生する「10枚ジャンプ」に加え、「100枚ジャンプ」や「日付ジャンプ」にも対応する。また拡大再生したままでコマ送りができるのは、ピントチェックに便利である。
これも速写性のよさを生かしたスナップショット。撮りたいと思った瞬間にすぐ撮れる。当たり前のことだが、起動やAFが遅いデジカメはこうはいかない。使用レンズは「EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM」
全自動、ポートレート、クローズアップ、夜景ポートレートの4モードでは、画面が暗いとストロボが自動的にポップアップする。写真は、IS付きの標準ズーム「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」を装着した状態
ブラッシュアップされた機能と操作性
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