カスタマイズが楽しい学習リモコン――上海問屋の「EG-LR320」:レビュー(3/3 ページ)
上海問屋の学習リモコン「EG-LR320」は、単純で使いやすいユーザーインタフェースと高いカスタマイズ性が魅力だ。しかも、フラッシュメモリが4Mバイトあり、容量が許す限り、リモコンコードやマクロを“学習させ放題”という。さっそく借りてみた。
本体操作が快適だったので忘れていたが、EG-LR320はPC接続も可能だ。付属のUSBアダプタと用ソフトの「PC Link」を使い、ボタンレイアウトやマクロ作成をパソコン上で実行できる。
画面は非常にシンプル。先ほど作成したリモコンデータをパソコンにアップロードすると、PC Link上にリモコンそのままの画面が現れる。編集の手順もリモコン本体で行うときと変わらず、画面上の液晶パネルやボタンをクリックして進めていくスタイルだ。異なるのは、文字入力にキーボードが使える点と、複数ページを一覧できることぐらいだろうか。
また、「PC Link」は機能もいたってシンプルだ。レイアウトとバックアップに機能を絞っており、たとえば「クロッサム・ステーション」(クロッサム 2+USBの添付ソフト)のように、接続したリモコンをPC側から直接操作したり、リモコンコードをボタンに割り当てたりといった機能は持っていない。密かにクロッサムの後釜にしようと考えていたから、この点は残念だ。
そのほか、ソフトウェアの画面がローカライズされていない、動作が遅め、アプリケーションウインドウが常に全画面表示といった細かい不満もある。不具合とまではいわないが、リモコン本体で操作したほうが早いと思う場面にも何度か遭遇し、PC連携機能はバックアップ用途にしか使わなくなってしまった。
あと注意したいのは、パソコン上で新規に設定したデータをリモコン本体にダウンロードした場合(つまり上書き)、それまでに学習したリモコンコードはすべて消えてしまう。当然といえば当然だが、バックアップはしっかりとっておこう。
EG-LR320の魅力は、やはり単純で使いやすいユーザーインタフェースと高いカスタマイズ性だ。一度手順を理解してしまえば、すいすいと作業を進められるから、まるで工作のような感覚で“自分だけのリモコン画面”を作成できる。リモコンを1つにまとめたい人はもちろん、たとえば純正リモコンのレイアウトが気に入らないという人にも適していると思う。
残念なのは、やはりPC連携機能が貧弱なことだろうか。本体操作が快適なぶん、さらにPCを使うメリットが薄れてしまっている。PC接続が可能になると、リモコンはアイデア次第で便利に使えるはず。ソフトウェアの練り込みにも期待したい。
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