レビュー
薄さと強さのモノコックデザイン――高感度・薄型機「FinePix Z1」:レビュー(4/5 ページ)
激戦区の“薄型大画面デジカメ”に、富士写真フイルム「FinePix Z1」が登場する。独自CCD&処理で、感度を上げてもノイズが目立たない「高感度に強い」デジカメ第2弾。試作機による使用レポートでその性能を探ってみた。
適度に鮮やかでシャープな512万画素の画像
FinePix Z1は高感度がセールスポイントだが、何も高感度専用のカメラというわけではない。低感度の場合は、よりきれいな画質で撮影できる。発色の傾向は、適度に鮮やかであり、オートホワイトバランスには安定感がある。細部の表現は、ややソフトタッチのFinePix F10とは異なり、ほどよいシャープ感を備えている。高感度の表現はFinePix F10にやや劣るものの、低感度の画質はほぼ互角といっていい。
2台の違いをあらためてまとめると、FinePix F10はボディに適度な厚みがあり、ホールド性やシャッターボタンの感触、バッテリーの持久力に勝る。対するFinePix Z1は、連写やスポット測光、AF補助光、ISO1600モード、三脚穴などの機能や装備が省かれているが、携帯性に優れたモノコックボディが何より魅力的だ。
ちょっとした旅行用にはFinePix F10を、常時携帯してメモやスナップを撮るにはFinePix Z1を使いたいが、まさか2台とも買うわけにはいかない。どちらにするかは、悩ましい選択だ。
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