レビュー
多機能を駆使できる低価格のデジ一眼――ニコン「D70s」:レビュー(3/4 ページ)
今春発売したエントリー向けのデジタル一眼レフ機「D70s」を使ってみた。昨春発売の「D70」から、液晶の大型化やAF性能の強化を図ったマイナーチェンジモデルである。その性能はどうなのか、レポートしてみたい。
APS-Cサイズの610万画素CCDを搭載
D70sの撮像素子は、前モデルD70と同じく、APS-Cフィルムサイズの有効610万画素CCDを採用する。まったく同一ではないらしいが、サイズや画素数は下位モデルD50とも同じである。
発色の傾向は、鮮やかでパッと見の印象がいいD50に比べると、D70sは彩度やシャープネスの強調が控えめだ。また露出がアンダーに写ることも多かった。レタッチの素材として撮る場合はそのほうが都合がいいともいえるが、そのまま印刷する用途では、ちょっと暗めで地味にも感じる。目的や狙いに応じて、画質の傾向をカスタマイズするといいだろう。
また、ホワイトバランスの設定をオートのままにしておくと、青や黄色が強めに出る場合があるので、ホワイトバランスも適時切り替えるのがいい。ISO感度は、ISO200からISO1600までの間を1/3ステップで細かくセットできる。ノイズは少なめでISO800くらいまでなら、ざらつきはあまり気にならない。
手軽さではD50に分があるが、絞りやシャッター速度の調整をはじめとする様々な機能を駆使するにはD70sのほうが向いている。もちろん上位のD2シリーズなら、さらに多機能を使えるが、あっちはD70sを4、5台買えるくらい高い。
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