成長した「wakamaru」を見てきました(3/3 ページ)
三菱重工は、家庭用サービスロボット「wakamaru」の製品版を報道関係者に公開した。2年前のプロトタイプ発表以来、外観やイメージが全く変わらないwakamaruだが、実はかなりアップデートされているようだ。
成長したwakamaruは、まず100台限定販売で一般の家庭に入ることになった。しかし、同社としても初の試みであり、また157万5000円という高額商品のため、7社からなる販売支援共同体を組織。サポート体制を強化した上で、購入希望者とも綿密なコンタクトをはかりながら、円滑な導入を目指すという。購入者に東京23区内在住という条件が付くのもそのためだ。
なお、導入にあたっては事前にオーナー宅をサービスマンが訪問して利用環境を調査するほか、マーカーの設置などの初期導入作業も発生する。導入費用は本体価格の157万5000円に含まれるが、購入後も月会費として1万5000円が必要だ。会費は、各種情報サービスの使用料およびサポート費用に充てられる。
購入を希望する場合は、三菱重工本社ビル2会にあるショールーム「エムズスクエア」など都内3箇所の商談会場で申し込みが可能になっている。販売期間は9月16日から10月末日まで。購入希望者が多数の場合は抽選を行う。詳細は同社サイトを参照してほしい。
これまでも、ソニーの「AIBO」など一般家庭にロボットが入ることはあったものの、wakamaruのように実用的かつ大きなロボットは例がない。三菱重工wakamaruプロジェクトリーダーの長島氏は、「wakamaruの発売は、人とロボットが共存する時代の幕開け。wakamaruは、人とロボットのみならず、家族同士の新しい関係や“つながり”を作るお手伝いができるはずだ。まずはギャラリーでデモンストレーションを体験してほしい」と話している。
wakamaruの成長を最初から見守ってきた喜多氏も、感慨深い様子だ。「wakamaruは、いわばコンピュータの固まり。でも、ちょっと未来の扉を開けてくれるガイド役のコンピュータなんだ」(喜多氏)。
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