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タッチセンサー付シャッターと超大型液晶が面白い──三洋「DSC-E6」レビュー(4/5 ページ)

さまざまな独自の試みが施された三洋電機の「DSC-E6」は、かなり徹底したコンセプトで作られた面白いコンパクトデジカメ。キーワードは「タッチセンサー付シャッター」と「超大型液晶パネル」だ。

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初心者向けにこれだけ徹底したのは素晴らしい

 さて画質。

 三洋電機らしく、原色系の彩度が高い派手目の鮮やかさを持つ。基本的に素直な絵作りで、ホワイトバランスも素直に日が傾けば赤みを帯びる。ディテールの詳細な描写よりは豊かな色を、という傾向なので、色鮮やかな分、暗部の偽色ノイズが目立ちやすい。特に増感時は偽色ノイズがけっこう散らばる。その辺は作例でチェックしてください。

 そんなわけで、ちょっと大きめではあるが、バッテリ・SDメモリーカード込みで約153グラムとなかなか軽量で、滑らかなデザインのボディなので持ち歩きは意外と快適。特に再生をよく使う人は(その分バッテリーの消耗も大きくなるのだが)3.0型液晶は楽しくて便利だ。

 しつこく書いてきた通り、基本的にはカメラのことはよく知らないけど、でかい画面で楽しく撮りたい初心者向けのデジカメだ。そういう人をターゲットにしたデジカメはいろいろあるが、たいていは機能をシンプルにしてちょっとした親切さを埋め込んで終わっており、ここまで徹底してユニークな機能を詰め込んだのはE6がはじめてといっていいくらい。

 慣れてくれば「大きなお世話」な面もあるが、そういう人は親切系の機能をオフにして「超大画面デジカメ」として普通に楽しめばよい。それはそれで悪くない。

 なんともまあ面白いデジカメである。デジカメを使い慣れてなくて大きな液晶モニターだとうれしい人は、ぜひ。

作例

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ワイド端(上)とテレ端(下)。周辺にちょっと歪みがでているけれども、原色系が色鮮やかなのが特徴。16時過ぎの撮影なので日が傾いている分、赤みが出た夕方の写真となっている。どちらもISO50
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世田谷区のお寺にて。木が生い茂った神社仏閣はコントラスト差が大きくてデジカメが苦手とする構図だが、かなりいい感じ。白飛びの仕方も緑もちゃんと出てる
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雲一つない青空。ディテールや青空にややザラつきはあるが、その分鮮やかな写りとなっている。その辺が三洋電機っぽい
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お寺になぜかいた河童。なぜ河童が手を合わせているかはちょっとナゾ。ISOオートで撮影したところ、木陰でやや暗かったため、ISO68に増感された。オート時の増感はこのように細かいステップで行われる。1/50秒、F3.3
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野良猫をアップで撮影。フラッシュを発光したため、木陰だが白さがちゃんと出ている。背景のボケかたも自然でよい

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