ユニークな“レンズ一体型デジ一眼”――ソニー「DSC-R1」:レビュー(3/7 ページ)
APS-Cに迫る撮像素子サイズに24ミリからの広角系5倍ズームといった高性能と、液晶モニターを見ながら撮れる便利さを併せ持ったソニーのハイエンド機「DSC-R1」。デジタル一眼レフとコンパクトデジカメの良さをイイトコ取りした、ユニークな1台を検証してみた。
ボディは丸みを帯びた独特の形状で、背面に液晶モニターがないのが目立つ。ボディ背面の円形状のスペースにはダイヤルやスイッチが並ぶだけなのだ。
液晶モニターは上面なのである。これはなかなか理にかなっていて素晴らしい。普通液晶モニターは背面にあるが、背面にある必然性はDSC-R1の場合、別にないのだ。
顔の正面で撮るときはEVFを使うのが基本だからである。EVFは23.5万画素でなかなか細かくて見やすい。ちなみに液晶モニターの大きさは2.0インチで13.4万画素。
そしてローアングルやハイアングル、縦位置のローアングルなどEVFでは撮りにくいスタイルで液晶モニターが登場するのだ。上面にある液晶パネルをひっくり返しておけば、そのままウエストレベル撮影に使えるし、適当な角度で止めればローアングル撮影もできる。パネルを縦に起こして適当に回してやれば縦位置ローアングル時に便利だし、目いっぱい起こせば(少し手前に倒れる)ややハイアングルの撮影もできる。一眼レフにはできない芸当だ。
ちなみにデジタル一眼レフで液晶モニターを使った撮影ができないのは、ミラーなどで普段は撮像素子に光が当たってないのもあるが、撮像素子自体がモニタリング用の信号を出す仕様になってないという理由もある。DSC-R1のCMOSセンサーは新開発で、モニタリングするための高速読み出し機能を備えているのである。
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