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ユーザーとともに進化する新ウォークマン「NW-A1000/B」レビュー(4/4 ページ)

“元祖ウォークマン復活”を掲げた「Aシリーズ」。単純に音楽を再生するだけではなく、ユーザーの好みにあわせて進化するというAシリーズの魅力をレビューで探ってみた。

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 本体の左側面に用意されている「LINK」ボタンを押すと、再生楽曲のアーティストに最もジャンルが近いアーティストを検索して表示する「アーティストリンク」が起動する。検索範囲は標準/ワイドの2段階に切りかえ可能だ。具体的な基準については公開されていないので、クラシックからロック、J-POPまで約300曲を本製品に収納した状態で、どのような曲がリンク結果として表示されたかをいくつか紹介する。

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「玉置成実」からリンクされたアーティスト
再生楽曲のアーティスト アーティストリンクでピックアップされたアーティスト
玉置成実 move、BoA、T.M.Revolution
Red Hot Chili Peppers Pearl Jam、ASIAN KUNG-FU GENERATION、David Byrne
Oasis Coldplay、The Music
LOUDNESS Cave In、Mr.Big、Dream Theater

 なかなかにおもしろい結果が出た。玉置成実からmove/BoA/T.M.RevolutionはダンサブルなJ-POPという「リンク」されたと考えられるし、OasisからColdplay/The MusicはUKロックで「リンク」されたと理解できる。

 今回は上記アーティストのほかにもPaul Gilbert(Mr.Bigの元ギタリスト)とNew Order(Oasisと同じ英Manchester出身)の曲も収録しておいたのだが、リンク先としては表示されなかった。機能と検索結果については、今後のファームウェアアップデートで変更される場合があるとマニュアルに記載されている。人間の“連想”に近い動きをしてくれればより面白く使える機能だけに、今後のバージョンアップに期待したい。


 新ウォークマンの特徴は「ユーザーの好みにあわせて進化する」というインテリジェント機能。CONNECT Playerに備えられているインテリジェントシャッフルや、本体に専用ボタンが用意されたアーティストリンクは確かにユーザーが使い込むほど興味深い動きをしてくれる。今回はわずか4日ほどの試用であったが、その一端は確かに味わうことができた。

 iPodシリーズは「音楽を手軽に携帯する」というコンセプトを中心に据えており、動画再生が可能となった最新モデルの第5世代iPodでもそれは変わらない。新ウォークマンはこれまでの名称やライブラリーソフトを捨ててまでも、ユーザーへ「新しい音楽との出会い方」を提案する製品だ。

 現時点でポータブルオーディオにそこまでの機能を要求するユーザーがどれほどいるのかというと疑問が残るが、数千もの曲が1台に収納できる時代だからこそ、あたかもDJが選曲してくれるようなインテリジェント機能を搭載したと考えられる。欲を言えば群を抜く薄さや低価格といった分かりやすいPRポイントが欲しくもあるが、NW-A1000に限れば6GバイトのHDDを搭載しながら実売価格は2万7000円前後と価格容量比も悪くない。“ウォークマンの復権”を掲げるソニーの意欲作として評価されるべき製品だろう。

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