レビュー
単焦点レンズが似合うフルサイズのデジ一眼――キヤノン「EOS 5D」〜広角レンズ編:レビュー(3/4 ページ)
キヤノン「EOS 5D」は、フルサイズのCMOSセンサーを搭載しつつ、実売30万円台半ばの低価格を実現した話題作。レンズ本来の焦点距離を生かし、ボケ味のある撮影を楽しめる。その魅力に迫ろう。
ここから先のページの作例に使用したのは、「EF24mm F2.8」、「EF28mm F1.8 USM」、「EF35mm F2」の3本だ。いずれもフィルムが主流の時代に発売したレンズであり、設計はやや古い。24mmと35mmについてはUSMタイプではないので、AF駆動音が静かとはいえない。それでも、プロ機以外では初めて登場したフルサイズデジタル一眼のEOS 5Dには、うってつけのレンズだと思う。
あえて広角レンズばかりを選んだのは、広角によるボケの表現を試し、紹介したかったからだ。一般的にボケといえば望遠系のレンズを連想しがちである。だが、EOS 5Dに開放F値の明るい広角単焦点レンズを組み合わせれば、広い範囲を写しながらも、同時にボケ味を表現できる。APS-Cサイズのデジタル一眼レフ機ではなかなか難しい、フルサイズ機ならではの撮り方だ。標準や中望遠レンズについては、次の機会で取り上げたい。
左から「EF24mm F2.8」、「EF28mm F1.8 USM」、「EF35mm F2」。APS-Cサイズのデジタル一眼レフ機では、いずれも中途半端な画角になるが、フルサイズのEOS 5Dなら使いやすい
どのくらいボケが違うかをテストしてみた。このカットは、APS-Cサイズのデジタル一眼レフ機「EOS 20D」にズームレンズ「EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM」を付け、17mm側で撮影。35mm換算の焦点距離は約27mm。絞りは開放のF4
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.