レビュー
スピーディなAFと高画質の高感度モード――キヤノン「EOS 5D」〜標準・中望遠レンズ編:レビュー(4/4 ページ)
キヤノン「EOS 5D」は、35ミリフルサイズの有効1280万画素CMOSを搭載したデジタル一眼レフ機。前回の広角レンズ編に続き、こんどは標準や中望遠の単焦点レンズを使って、EOS 5Dを味わってみよう。
ノイズが目立たない高感度撮影モード
EOS 5Dの高感度の画質は非常にいい。感度設定は、デフォルトの状態ではISO100から1600までを1/3ステップで選択でき、メニューから「ISO感度拡張」をオンにすればISO50とISO3200も選べるようになる。
作例では、昼間の屋外ではISO100または200を中心に使用し、日が傾いた時間帯ではISO400を、屋内ではISO800以上をそれぞれ選択した。当然、感度を高めるほどS/N比が低下し、画像にざらつきが生じるが、そのノイズはまったくといっていいほど気にならなかった。高感度によるカラーバランスの崩れや解像感の低下も目立たない。
画質劣化を気にせずに、シーンの明るさに応じた感度を選び、好きなシャッター速度や絞りで撮影できることが何よりもありがたい。惜しいのは、感度が自動的に変化するオートISO機能を使えるのが全自動モードに限られること。スナップ派のわたしにとっては、他社製品のようにプログラムAEやシャッター優先AE、絞り優先AEモードでも、オートISO機能を使いたいと思う。
EOS 5Dのトータルとしての満足度は高く、デジタル一眼レフ機としては今いちばん欲しいモデルである。でも、ライバルのあの製品もすごくいいし、今度出るあの製品もまたいい。レビューするたびに欲しい製品が増え、本当に悩みは尽きません。
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