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中国で作る日本のデジカメ――オリンパス中国工場リポート・後編(1/3 ページ)

デジカメ市場を勝ち抜くには、高品質を維持しつつ、いかに生産の効率やスピードを高めるかがカギ。オリンパスの中国工場では様々な工夫を凝らし、品質とコスト、スピードの両立を図っている。前編に続きデジカメ工場をリポートしよう。

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メイド・イン・チャイナの秘密――オリンパス中国工場リポート・前編

中国広東省の深センと番禺にあるオリンパスの工場を訪れた。これらの工場では「E-500」や「E-330」などのデジタル一眼レフ機、「μ」シリーズなどのコンパクトデジカメを製造し、全世界に向けて出荷している。

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 オリンパスのデジタル一眼レフ機Eシリーズといえば、ボディ内に侵入したゴミやホコリを自動除去するダストリダクション機能がウリのひとつである。そのEシリーズの製造工場そのものも徹底したホコリ対策が図られている。

 中国の深センと番禺にあるオリンパスの工場では、デジカメ製造のほとんどの工程をクリーンルーム内で行っている。クリーンルームとは空気中の浮遊微粒子を制限し、温度や湿度を一定に保った設備のこと。電子機器や精密機器の生産工場では一般的に使われているが、カメラの場合、銀塩からデジタルに移行したことで従来以上の厳密なホコリ対策が必要になった。

 デジカメの撮像素子はフィルムよりも小型であり、レンズなどの光学系も非常に小さい。ボディやレンズを小型化すればするほど、レンズから撮像素子までの距離が短くなり、ごく小さなゴミやホコリでも画質に悪影響を与えてしまうのだ。

 オリンパスの工場のクリーンルームの清浄度はクラス1000、つまり1立方フィートに0.5ミクロン以上の塵埃が1000個以下。また基板など、より高精度なパーツを扱うクリーンルームではクラス100に保たれている。ちなみに一般の室内の塵埃は、50万〜100万個といわれている。

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クリーンルームに入るには、頭から足の先までをすっぽり覆うクリーンスーツを着用する
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クリーンスーツを着たら、エアシャワーを浴びてから入室する
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深セン工場のクリーンルームにて。ワーカーたちは指サックを付けて作業する
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キットに付属の標準ズーム14-45mmは深セン工場で作られている
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「μ720SW」の前面カバーを組み上げている
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同じくμ720SWを作るクリーンルーム内の工程
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ユニット単位でチームを編成し、作業が進められる
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右上のシフト表には「大家辛苦了(みなさんお疲れ様)」の文字が見える
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