レビュー
超高感度で撮れるスナップデジカメ――「FinePix F30」:レビュー(4/4 ページ)
富士写真フイルム「FinePix F30」は、コンパクトデジカメとしては最も感度が高いISO3200を実現し、失敗の少ない写真が撮れるカメラだ。独自のCCDと処理回路の性能はどんなものか、検証してみよう。
メモ用途に高感度の恩恵は大きい
高感度の画質に注目しがちだが、低感度側の画質も非常に良好だ。露出やホワイトバランスの制御が安定しているので、押すだけのフルオートでバランスのいい画質になる。特に肌色の色再現が鮮やかで、見栄えがする。
全体にシャープネスが強めで、拡大表示すると被写体のエッジ部にノイズが見られることや、ピントが合っていない部分のぼけが滲んだような描写になることは、これまでのスーパーCCDハニカムの傾向を受け継いでいる。自然というよりは人工的に作られた絵という印象を受けるが、記憶や記録を残すスナップカメラとしての役割を十分に果たしている。
画質がおおむね良好で、バッテリー持久力に優れ、操作のレスポンスにもストレスはない。個人的に使用頻度は低いとはいえ、絞りやシャッター速度の設定もできる。後はデザインにもう少し華があり、28ミリ相当のワイド撮影に対応してくれれば、なおよかった。そんな要望はあるけれど、このボディサイズで実用的な高感度画質を実現している機種はほかにほとんどなく、一眼レフ機のサブ用メモカメラとして愛用したくなる。
作例
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