月額1280円で150万曲聴き放題 「Napster」国内サービス開始
定額制の音楽配信サービス「Napster」が国内でスタート。PC上のみなら月額1280円、携帯プレーヤーに転送したい場合は月額1980円で約150万曲が聴き放題になる。タワーレコードのノウハウを活用し、3年間で会員100万人を目指す。
タワーレコードなどが設立したナップスタージャパンは10月3日午後10時から、月額1280円(税込み)から洋邦合計約150万曲が聴き放題のネット音楽配信サービス「ナップスター」を始める。「水道の蛇口のように音楽がネットで聴き放題」という新しいサービスとして、3年間で会員100万人を目指す。
1曲ごと・アルバムごとに購入するのが一般的な他サービスと異なり、国内の総合的な音楽配信サービスとしては初となる定額制(サブスクリプション制)を導入したのが特徴。配信形式はWindows Media。
PC上で無制限にダウンロードしてプレーヤーで聴くことができる「Napster Basic」が月額1280円。PCから、東芝などの対応プレーヤーに楽曲を転送して持ち歩ける「Napster To Go」が月額1980円(同)。一般の配信サービスと同様に曲・アルバムごとに購入する「Napster a la carte」(アラカルト)も利用可能で、最多価格帯は洋楽が150円、邦楽が200円。決済はクレジットカードか、タワーレコードなどで販売するプリペイドカードで行う。
定額制サービスに提供される楽曲は洋楽約148万曲、邦楽約2万曲。BMG JAPANやソニー・ミュージックネットワーク、東芝EMI、ビクターエンタテインメント、ユニバーサルミュージック、ワーナーミュージック・ジャパンなどが参加する。海外インディーレーベルなどを合わせると、開始時点で276社となる。
スタート時はAI(ユニバーサル)の全曲と、LOVE PSYCHEDELICO(ビクター)の全アルバム楽曲を配信する。
ナップスターのWebサイトにアクセスし、専用ソフトをダウンロードして必要情報を入力すると利用できる。対応環境はWindows 2000/XPとWindows Media Player 7.1以降、Internet Explorer 5.1以降。ただし、「To Go」を利用して携帯プレーヤーに転送したい場合はWindows XPとWindows Media Player 10が必要になる。
「To Go」では、デジタル著作権管理(DRM)方式「Windows Media DRM10 for Portable Devices」に対応した携帯機器3台まで楽曲を転送できる。携帯プレーヤーは東芝の「gigabeat」やアイリバー・ジャパン、クリエイティブメディア、日本ビクターの製品が対応し、携帯電話は富士通製のNTTドコモ端末「F902iS」がサポート。今後、シャープやケンウッドが製品を発売するほか、NTTドコモが対応端末を拡大する計画で、年内には対応機器は出荷ベースで200万台になるとしている。
同社は、タワーレコードと米Napsterらが昨年設立。Napsterは米国やカナダ、英国で既に定額制サービスを展開し、50万人以上の会員を抱える。
タワーレコードはレコード各社と培ってきた関係や販売ノウハウ、音楽情報サービスなどを組み合わせ、店頭販売とWeb販売に次ぐ第3の販売チャネルとして育てていく。無料で試聴できるキャンペーンやテレビCMなどを積極的に展開し、開始から3年間で会員100万人、アラカルトで半年後に月間100万ダウンロードを目指す。
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