地デジとBSデジタルの両推進団体が統合、新団体は「DPA」
地上デジタル放送推進協会(D-PA)とBSデジタル放送推進協会(BPA)が統合、「デジタル放送推進協会(Dpa)」となる。デジタル放送の普及促進を目ざす団体として、まずは2007年度中に3000万世帯への普及を目指す。
統合を発表する地上デジタル放送推進協会の河合久光氏(理事長)とBSデジタル放送推進協会の漆原靖治氏(理事長)。「今後は放送事業者が一丸となってデジタル化を進めていく、新団体はそのための団体となる」(漆原氏)
地上デジタル放送推進協会(D-PA)とBSデジタル放送推進協会(BPA)は2月13日、両団体を統合し、4月1日よりデジタル放送推進協会(Dpa)として活動を行っていくと発表した。
地上デジタル放送の推進を行うD-PAと、BSデジタル放送の推進を行うBPAはいずれも「デジタル放送の推進」という意味ではベクトルを同じくしており、両団体は以前より統合に向けて準備を進めていた。
昨年11月に両団体で行われた臨時総会にて新団体の基本条項を承認、その後12月1日に基本合意書を締結しており、今後は総務大臣の認可を得た後、Dpaとして活動を開始する予定となっている。
組織のトップ、理事長には静岡朝日テレビ代表取締役の河合久光氏。専務理事 事務局長には日本放送協会の高嶋光雪氏が就任する。組織としては「普及促進局」「技術局」「総務局」を設け、デジタル放送普及に向けてのマーケティングや告知、技術開発/サポートなどを行っていく。
携帯電話への搭載が急速に進み、利用者が急増しているワンセグ放送については、普及促進局内に「ワンセグ部」を新設、災害時の役割などについてもPRを行っていく。また、地上デジタル放送については、「2011年アナログ放送終了の認知度向上(年度内に90%)」、BSデジタルについては同じく年度中に普及数3000万を目指すという目標も掲げられた。
「D-PAとBPA、両団体ともデジタル放送への完全移行を目的とし、基盤事業についても共通する部分が多いと認識している。統合については組織の一元化や効率的な運営の実現、デジタル放送については速やかな完全移行など目指すところは多いが、さまざまな課題に積極的に取り組んでいきたい」(河合氏)
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