パイオニア、“上質”うたうスタンダードコンポ「Zシリーズ」
パイオニアが“ハイクオリティオーディオシステムを銘打った高級オーディオコンポ「Zシリーズ」を発売。iPodやネットワークにも対応する。
パイオニアは7月11日、“ハイクオリティオーディオシステム”を銘打ったオーディオコンポ「Zシリーズ」を7月下旬より販売開始すると発表した。「X-Z9」と「X-Z7」の2モデルが用意され、価格はX-Z9が18万8000円、X-Z7が12万9000円。
「ゆとりのある大人」を主な対象とし、音楽を楽しむ人に末永く使われることを目指した製品。音質や質感へのこだわりを保ったまま、iPodやUSBメモリーなど新世代のオーディオメディアにも対応。「“上質”なスタンダードとして提案する」(同社)。
構成はデジタルアンプとSACDプレーヤーを内蔵したメインユニットとステレオスピーカーのみとシンプル。メインユニットは2モデルとも共通で、スピーカーの仕様が異なる。音質についてはイギリスの音楽スタジオ「AIR STUDIOS」とのコラボレーションによるチューニングが行われており、ボディには「AIR STUDIOS」のロゴも取り付けられている。
メインユニットは回路間の干渉を排した「L/Rセパレートシールド」や「高剛性ハニカムプレス」といった構造を採用したほか、「トロイダルコイル」によって不要なノイズの発生を抑え、音質を高めている。50ワット×2の実用最大出力を持つアンプはフルデジタルなのは当然のこと、2つのアンプで1つのスピーカーを駆動するパラレル構成となっており、音の躍動感を高めている。
前面のUSB端子を利用してiPodやUSBメモリーなどに収録された音源の再生も行えるほかネットワーク機能も有しており、DLNA準拠のメディアサーバーに接続可能。LAN上のPCのHDDに収録されたデータを再生できる。圧縮音源補正技術「サウンドレトリバー」を改良した「アドバンスド・サウンドレトリバー」を実装しており、圧縮音源でもCDの再生周波数上限に近い広帯域化を実現する。
再生可能なファイルのフォーマットはMP3/WMA/MPEG-4 AAC/WAV/FLAC。インタフェースにはオーディオ入力3系統のほか、オーディオ出力2系統(光/アナログ)、イーサネットなどを備える。サイズは386(幅)×88(高さ)×347(奥行き)ミリ、5キロ。
X-Z9に付属するスピーカー「S-Z9-LR」は同社高級製品“TAD”の思想を継承するワンポイント同軸ユニットを搭載。構成としては130ミリ径ウーファーに130ミリ径ミッド、30ミリ径ドーム型トゥイーターを組み合わせる3ウェイ方式で、トゥイーターはチタン製の「HSDOMチタントィイーター」だ。なお、振動板にはアラミドカーボン複合素材が利用されている。サイズは210(幅)×370(高さ)×305(奥行き)、9.6キロ。
X-Z7に付属するスピーカー「S-Z7-LR」は突き板いサテンシカモア材を使用、マグネットには応答性に優れた80ミリの「ストロングフェライトマグネット」を採用した。構成は130ミリ径ウーファーに25ミリ径ドーム型トゥイーターを組み合わせる2ウェイ方式で、トゥイーター素材は軽量ポリエステル織布。サイズは180(幅)×300(高さ)×290(奥行き)ミリ、5.9キロ。
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