TrueHDとDTS-HDのデコーダーを搭載したAVアンプ、パイオニア「VSA-LX70」
パイオニアが「ドルビー HD」「DTS-HD ハイレゾリューション」対応デコーダーを搭載したAVアンプ「VSA-LX70」を発表。世界初(同社)のスピーカー位相特性自動補正機能も搭載。
パイオニアは8月2日、AVアンプ「VSA-LX70」を10月上旬より販売開始すると発表した。価格は23万5000円。
同日に発表されたBlu-ray Discプレーヤー「BDP-LX80」と同じく、BDのフォーマットにオプションとして採用されている新世代のサラウンドフォーマット「ドルビー HD」「DTS-HD ハイレゾリューション」に対応するデコーダーを搭載したマルチチャンネルAVアンプ。「ドルビー デジタル プラス」や「DTS EXPRESS」にも対応する。
搭載されているHDMIのバージョンは1.3aで、HDMIコントロール機能のほか、色深度を最高36bitまで引き上げることで画質の向上をはかる「Deep Color」にも対応しており、より精密な色再現を行える。既存機種と同じく、時間という補正項目を加えることで、残響音にとらわれないマルチチャンネルのための音場を作り出す3次元自動音場補正システム「Advanced MCACC」も搭載する。
同社AVアンプの特徴である複数スピーカー間で発生する時間的なズレを補正する「フェイズコントロール」も強化されている。新開発の「フルバンド・フェイズコントロール」は、スピーカー内のユニットズレや接続スピーカー間の群遅延特性差も補正することが可能で、結果として全スピーカーの全域に渡るより正確な空間表現を可能にする。スピーカーの位相特性を自動補正する機能の搭載は「世界初」(同社)。
アナログビデオ信号(480i/p)を最大1080iまでアップスケーリングするビデオスケーラーを搭載、回路にはファロージャ製の画質変換回路「DCDi」が採用されており、曲線部分も滑らかななままで映し出す。逆に入力された信号をダウンコンバートすることも可能となっており、手持ちのディスプレイ環境にあわせた信号を出力できる。
出力はフロント/センター/サラウンド/サラウンドバックのいずれも220ワット(フロントとサラウンド、サラウンドバックはそれぞれ2系統ずつ。6オーム/サラウンド時)。パワーアンプには新開発の「ダイレクト エナジー パワー エンジン」を搭載することで、出力レベルに左右されない音質と、均一な各チャンネルの動作を実現している。
iPodやUSBメモリーに保存された音楽ファイルの再生も行えるほか、ネットワークに対応しており、ネットワーク上のMP3/リニアPCM/WAV/AAC/FLACも再生できる。インターネットラジオの受信も可能だ。
インタフェースとして、デジタル音声入力端子7系統(同軸2/光5)、アナログ音声入力端子4系統(CD、TUNER、CD-R/TAPE/MD、PHONO)、コンポジット7系統、Sビデオ5系統、コンポーネント3系統、D4 2系統、HDMI 4系統、USB 1系統、iPod専用端子1系統などを備える。サイズは420(幅)×459(奥行き)×187(高さ)ミリ、17キロ。
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