パイオニア、「フェイズコントロール」備えた普及価格帯AVアンプ
パイオニアが7.1ch AVアンプ「VSX-517」を発売。普及価格帯の製品ながらも充実した機能を備える。
パイオニアは5月24日、7.1ch AVアンプ「VSX-517」を6月中旬より販売開始すると発表した。上級機種に用いられている各種の技術を搭載しながらも価格を抑えた、コストパフォーマンスに優れるモデル。価格は5万5000円。
最上位機種の「VSA-AX4ASi」などが搭載する、マルチチャンネル再生時に発生する低音域のズレを解消する「フェイズコントロール」を搭載するほか、独自の温度補正回路を組み込んだパワーIC「PHA」(Pioneer Hybrid Amplification)によって、低いゆがみ率(0.08%/定格出力時)を実現した。また、チップサイズを小型化することで、ノイズの影響を低減させる措置もとられている。
2本のフロントスピーカーだけで疑似的にサラウンド環境を作り出す「フロントサラウンド・アドバンス」のほか、MP3など圧縮音源が圧縮時に失ってしまった成分を補正する「サウンドレトリバー」も搭載されている。同社製品ではおなじみの自動音場補正システム「MCACC」(Multi-Channel Acoustic Calibration System)」も用意されており、セットアップも容易だ。
フリースケール製DSPを中心とした独自回路「デジタルコアエンジン」で音の立体感を高めたほか、192kHz/24bitのDAコンバーターを全チャンネルに搭載することで精度も高めている。出力は全チャンネル100ワット(JEITA)。対応するサラウンドフォーマットとサラウンドモードはDTS(DTS-ES ディスクリート6.1、DTS-ESマトリクス6.1、DTS Neo:6、DTS 96/24含む)、ドルビーデジタル(ドルビーデジタルEX、ドルビープロロジック、ドルビープロロジックIIx)、MPEG-2 AAC、WMA9 Pro。
フロントパネルにはUSB端子が用意されており、USBメモリに収納されたMP3/WMA/MPEG-4 AACを直接再生できるほか、マスストレージクラス対応ならばポータブルオーディオプレーヤーを接続することも可能だ。入力インタフェースは同軸デジタル2系統、光デジタル2系統、オーディオ3系統、ビデオ4系統(内3系統はSビデオ3付き)など。HDMIは用意されていないが、D4を2系統備えている。サイズは420(幅)×158(高さ)×352.5(奥行き)、8.8キロ。
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