世界最小ヒューマノイドは“巨大ロボ”の夢を見るか?:+インプレッション(2/2 ページ)
タカラトミーの「Omnibot17μ i-SOBOT」は、ギネスブックに認められた「世界最小の量産型ヒューマノイドロボット」だ。しかし、その名誉とは裏腹に、実は“巨大ロボ”に憧れているらしい。
あまりネタばらしをしてもいけないのでこれくらいにしておくが、i-SOBOTはとにかく魅せてくれるロボットだ。ただ、声は若い男性のものなのに、巨大ロボのイメージといい、ジーパン刑事の殉職シーンといい、ネタとしては40歳代か、それ以上のもの。これを一般の御家庭で披露したら、子ども達よりお父さんが楽しむ事態に陥ってしまうだろう。間違いない。
「本来のターゲットは20代から40代の男性ですが、密かに団塊の世代まで狙えると考えています」(渡辺氏)
確信犯でした。
ちなみに「スペシャルアクションモード」の操作方法は、モードボタンを合わせたあと、アルファベットボタンを1〜3個(アクションによって異なる)押し、最後に「GO」ボタンという手順。まさにポチっとな感覚で長いアクションを楽しめる。
よりダイレクトにi-SOBOTを操作する「リモートコントロールモード」や、通常の「アクション」も基本的な操作方法は同じだ。ただ、こちらはアクションをいくつかの種類に分け、使用するボタンなどの種類を整理している。
たとえば、パンチやキックのような「演武系アクション」は数字ボタンや「P」「K」「G」ボタンの組み合わせ。また「会う」(人に会ったときのリアクション)や「喜び」(嬉しいときのリアクション)などの「日常系アクション」は数字とアルファベットを組み合わせるといった具合。
i-SOBOTを人に自慢したいときは「ブリッジ」や「腕立て伏せ」「おもしろアクション」あたりが分かりやすい。コンボで決めれば驚くこと請け合い。しかも決めポーズは3種類のバリエーションが用意されていて、もちろんカッコイイ効果音付きである。
感情表現のアクションにもバリエーションがあり、相手によって動作やセリフを切り替えられる点も面白い。たとえば「褒める」アクションでは、子ども向けの「アンタはえらい!」、女性向けの「美しい」といったセリフを使い分けることができる。操作方法は“格闘ゲーム”そのものだが、さまざまなシチュエーションで役に立ちそうだ(女の子を口説くときとか?)。
「隠しモードみたいなのも入っているので、繰り返し遊んでもらえると思います」(苑田氏)。
とにかく芸達者なi-SOBOTは、10月に3万1290円で発売される予定。率直な感想は、2カ月後が待ち遠しい愛すべき三枚目ロボットだ。ただひとつ心配なのは、海外で発売されたとき、i-SOBOTのネタがどこまで通用するのか? ということ。アメリカンジョークもプログラムしてみる?(←割とタメ口)
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