20メガのフルサイズCMOS搭載、プロ向けデジ一眼「EOS-1Ds Mark III」
キヤノンがプロ向けデジタル一眼レフカメラ「EOS-1Ds Mark III」を発表。20メガの35ミリフルサイズCMOSを搭載し、最高画質を追求。
キヤノンは8月20日、プロフェッショナル向けデジタル一眼レフカメラ「EOS-1Ds MarkIII」を11月下旬に販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は現時点では未定だが、「EOS-1Ds MarkIIと同じくらいになる見込み」(同社)という。
EOS-1Ds MarkII(2004年11月発売)の後継となる製品。35ミリフルサイズ(約36×24ミリ)の有効約2110万画素CMOSセンサーを搭載しており、同社が豊富に用意するすべてのEFレンズがそのままの画角で利用できる。「被写体のディテールを鮮明に写しだし、中判カメラに匹敵する高画質だ」(同社)。ISO感度は常用設定範囲がISO100〜1600、最大3200まで選択ができる。
画像処理エンジン「DIGIC III」を2つ搭載する「デュアル DIGIC III」構成にすることで処理速度が高速化されており、20メガを上回るCMOSセンサーを搭載しながらもすべての記録モードで約5コマ/秒の連写が行えるほか、JPEGで約56枚、RAWで約12枚の連続撮影可能枚数を実現している。CMOSセンサーから出力されるアナログ信号をデジタル化する際のA/D変換処理も14ビット処理に深めたことで、より自然な階調表現が可能となっている。
AFは19点のクロス測距点に26点のアシスト測距点を加えた、総測距点数45点のエリアAFシステムを搭載。任意選択できる19点にはF2.8対応縦線とF5.6対応横線のクロスセンサーを備える。AFフレームは19点からの任意選択に加え、アシスト測距点を含む45点からの自動選択も行えるほか、中央を含む内側9点か外側9点のうち、任意の1点をサブ電子ダイヤルから素早く選択できるようにもなっている。
大型ペンタプリズムを採用したファインダーは視野率約100%/倍率約0.76倍(視野角約35度)を実現。ファインダーには測光モード/ISO感度/バッテリー残量を常時表示するほか、FEロックなども表示可能で、撮影状況の把握がより容易となった。背面液晶の視野率も約100%で、サイズは3インチ(約23万画素)。ライブビュー機能も搭載されており、背面液晶に表示させるほか、付属ユーティリティソフトを利用することでPCのディスプレイに映像を表示させることもできる。
起動時間は約0.2秒、レリーズタイムラグは55ミリ秒、ファインダー像消失時間約80ミリ秒といずれも高速。ゴミ除去については、「EOS Kiss Digital X」や「EOS 40D」と同様に、「ゴミの発生を抑える」「ゴミの付着を抑える」「ゴミを取り除く」という総合的対策「EOS Integrated Cleaning System」を実装する。
本体と本体外装カバー、ミラーボックスの素材にはマグネシウム合金を採用。すべての操作部材と外装カバーの合わせ目にはシーリングやパッキン処理が施されており、さまざまな撮影現場にも耐えられる堅牢性や防塵・防水性を手にしている。アクセサリーシューの周囲にも防塵・防水処理が施されており、「スピードライト 580EX II」との組み合わせ時にはストロボ撮影時でも、防塵・防水性能を発揮する。
記録メディアはCFカードとSDメモリーカード(SDHC対応)の双方が利用可能。ボディサイズは156(幅)×159.6(高さ)×79.9(奥行き)ミリ、約1210グラム(本体のみ)。バッテリーパック「LP-E4」利用時には常温で約1800枚、低温で約1400枚の撮影が行える(CIPA基準)。
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