パイオニア、10ch合計1400ワット同時出力可能なAVアンプ
パイオニアが「次世代のリファレンスAVアンプ」と位置づける「SC-LX90」を発売。10ch合計1400ワットの同時出力が行える。
パイオニアは10月1日、ハイエンドAVアンプ「SC-LX90」を12月中旬より販売開始すると発表した。同社が2003年に発表した「VSA-AX10Ai」を超える「次世代のリファレンスAVアンプ」として位置づけられており、価格は88万円。
同社と米ICEpowerが共同開発したデジタルアンプ「ダイレクトエナジーHDアンプ」を搭載、業界初という10ch/1400ワット同時出力を実現している。定格出力は140ワット×10(8オーム)/200ワット×7(8オーム)。ダイレクトエナジーHDアンプを搭載するパワーアンプ部とプリアンプ部は上下2段に完全独立設計。ハイカーボン鋳造によるTACO製インシュレーターも採用されている。
同一スピーカーが複数ユニットを搭載することで発生する群遅延(時間軸ズレ)をアンプ側でデジタル処理して補正する「フルバンド・フェイズコントロール技術」も搭載された。ユニット間のズレはもとより、使用する全スピーカー間の群遅延も補正することが可能であり、音像の正確性や空間連続性などを高めることが可能だ。
WolfsonのDAC「WM8741」、Burr-Brownのサンプリングレートコンバーター(SRC)「SRC4192DB」をAVアンプとしては初めて搭載する。SRC4192DBはデジタルオーディオの信号をリクロック中にジッター低減することで、音質を高める効果を持つ。
サラウンドフォーマットとして、Blu-ray Discのオプション音声として採用されている「Dolby TrueHD」「DTS-HD マスターオーディオ」の対応デコーダーを搭載、映画館さながらの迫力を楽しめる。また、「Dolby Digital plus」「DTS Express」にも対応する。クラスDアンプとしては初めてTHXの「THX Ultra2 plus」認証を取得しているほか、英「AIR STUDIOS」でチューニングを行い、「AIR STUDIOS Reference Monitor」の認証も得ている。
入力インタフェースにはHDMI 6系統のほか、コンポジット8系統、Sビデオ3系統、コンポーネント3系統、D端子(D5)2系統を用意。そのほか、USBやiPod専用端子、LANインタフェースを備える。HDMIは1.3a準拠で、同社BDプレーヤー「BDP-LX80」などの接続時にはHDMIコントロールも利用できる。
前面には5.1インチのワイド液晶モニターを装備。画面を見ながら各種設定が行えるほか、再生中のビデオ映像を搭載モニターでチェックすることもできる。ビデオについてはアプコン機能も搭載しており、アナログビデオ映像を最大1080pへアップスケーリングしてHDMIより出力できる。
インストレーションを容易にする自動音場補正システム「Advanced MCACC」のほか、圧縮音源の補正技術「アドバンスド・サウンドレトリバー」なども備える。サイズは440(幅)×479(奥行き)×247(高さ)ミリ、35.5キロ。
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