東芝は2009年度に予定していた家庭用有機ELテレビの発売を延期する旨を明らかにした(→東芝、09年にテレビ向け有機ELを投入へ)。
4月に行われた同社経営方針説明会で西田厚聡社長が「家庭用テレビ向けの、大きめの有機ELを出す」と発言しており、2009年度の出荷開始を目指して開発が進められていた。しかし、携帯電話やカーナビへの搭載を目指す中小型サイズの製品化を先行させる判断が下された。中小型サイズは08年度中の出荷開始を見込む。
有機ELについては、グループ会社の東芝松下ディスプレイテクノロジーが開発を進めており、4月に東京ビッグサイトで行われた国際フラットパネルディスプレイ展「Display 2007」には、20.8型のディスプレイが展示されていた(→薄型テレビ向けの21型有機EL、東芝松下ディスプレイテクノロジーが開発)。
同社ではあくまでも09年度にテレビ向け大型パネルを出荷開始するという計画が変更されたのみであり、テレビ向けパネルの開発は引き続き行っていくとしている。
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