“メモリに撮影してDVDへダビング”が快適な、ソニーのハイブリッドプラス「HDR-UX20」:レビュー(3/3 ページ)
ソニー「HDR-UX20」は内蔵8GBメモリ/8センチDVD/メモステのいずれにもハイビジョン録画が行える“ハイブリッドプラス”ハンディカム。内蔵メモリは使い勝手の向上に大きく貢献している。
ワンタッチでのメディア切替が不可能という点は、撮影時にはさほど不便ではないものの、再生対象まで設定ずみのメディアに限定されてしまうのは少々面倒だ。つまり、メディアに内蔵メモリを選択している場合、DVDやメモリースティックDuo内のファイルを閲覧したくなったら、そのたびに記録メディア設定を変更しなければならない。
ただ、複数メディアに記録可能なビデオカメラと捉えるのではなく、普段の撮影および再生は内蔵メモリのみで行い、DVDはあくまでもダビング先と割り切れば、こうした問題もあまり気にならないだろう。むしろ、今回の“ハイブリッドプラス”化の恩恵は非常に大きいと感じられる。
「HDR-CX7」で導入されたフェイスインデックスやフィルムロールインデックスも搭載ずみで、撮影した動画から容易に見たい場面を探せるようになっている。また、内蔵メモリ上のファイルであれば、再生時のサーチも快適だ
DVD(片面1層)の6倍近い容量をディスク交換なしに使えるため、高ビットレートでも実用的な撮影時間を確保できるうえ、撮影中にディスク交換時の認識待ち(UX20の場合で約20秒)などで煩わされることもない。また、バッテリーでの撮影時間に関しても、DVD記録では約40分だが、内蔵メモリなら約50分とやや有利だ(HD画質での実撮影時間)。
さらに、再生時の早送り/早戻しに関しても、内蔵メモリが快適にしてくれる。DVD再生では2段階(5倍速/10倍速)のみで、秒間2コマ程度のカクカクとしたサーチ画面となってしまうのに対し、内蔵メモリでは4段階(5倍速/10倍/30倍速/60倍速)まで対応し、描画も比較的滑らかだ。
PCとの接続を前提としていたり、DVD保存の必要性をあまり感じないなら、「HDR-UX20」の3メディア対応は無用の長物にすぎないかもしれない。しかし、「ビデオカメラはDVD記録型に限る」という人にとっては、内蔵メモリの搭載で使い勝手を向上させた「HDR-UX20」は有力な選択肢となりうるだろう。
動画撮影サンプル
いずれも録画モードは最高品質の「FH」で、マニュアル設定は特に行わず、手ブレ補正オンで撮影した。UX20本体の「動画から静止画作成」機能を利用して、ファイルへ書き出している。後日掲載するキヤノン「iVIS HF10」のレビュー記事では、同じ日時・場所で撮影したサンプル映像を掲載するので、そちらも参考にしてほしい。
静止画撮影サンプル
静止画撮影時の解像度は、4:3映像は2304×1728/1600×1200/640×480、16:9映像は2304×1296となる。ここでは2304×1728で撮影している。
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