みんなが仲良くなれるスナップカメラ――富士フイルム「FinePix Z200fd」:レビュー(4/6 ページ)
「FinePix Z200fd」の注目は、フレーム内の顔が近づくと自動でシャッターが切れる「恋するタイマー」。友達や恋人、家族とスナップ写真をたくさん撮りたくなる機能だ。
撮影した写真を「指定したフォルダに入れる」機能も付いた。デフォルトは「マイピクチャ」だが、「家族」「旅行」「お気に入り」「プライベート」なども用意されており、あらかじめ指定したフォルダにはいる。再生もフォルダごとに行うため、再生時に不要な写真を見せないようにできるわけだ。
恋するタイマーで撮った他人に見られたくない写真は「プライベート」にいれておけばOk。プライベートフォルダはパスワードで保護可能だ。
実際のメディアへの記録も別フォルダに記録される。
メディアはxDピクチャーカードとSDメモリーカードの兼用スロットを持っており、好きな方を使える。
今はSDメモリーカードなら2Gバイトで2〜3000円あれば買える。ちょっと画質や画像サイズを落とせば(最高画質だと1枚当たり4〜5Mバイトにもなるから)、数百枚は余裕で撮影可能だ。
撮影頻度が低い人や撮影枚数がさほど多くない人なら、数カ月分は写真を入れっぱなしにできるだろう。特にZ200fdのようなカジュアルなモデルではそういう使い方をする人が多いと思う。
そうすればメディアに写真が残っている限りいつでも再生して見せることが可能なわけで、大量にある中から写真を探す、あるいは余計な写真を誤って見せないよう「フォルダ分けで対処」するのは有効だし、撮影日ごとにジャンプする機能もあるので、見せたい写真をすぐに表示できる。見せちゃまずい写真はプライベートフォルダにしまっておくこと。
再生時も自動的に顔を拡大しながら再生できるスライドショーなど、溜めた写真を楽しむ機能がある。
そう考えるとなかなか面白い。
薄くて手軽な友達や家族を撮るデジカメ
凝った撮影をしたい人にはそもそも向かない。凝った撮影をする人はちょっとボディは大きくなるけど、FシリーズかSシリーズを使ってください、ってことだ。
Z200fdはフルオートで友達などとワイワイいいながら気楽に撮る、あるいはフルオートでスナップを気軽に撮るというコンセプトの薄型デジカメ。
薄くてバッグへの収まりがいいデジカメが欲しい人、さほど大量には撮らない人、人をよく撮る人、メディアに撮った写真をためていきたい人、難しい操作はしたくない人、さらには友達と、彼氏彼女と一緒に撮ることが多い人(あるいは一緒に撮るきっかけをカメラが作ってくれたいいなあ、という人)に向いてる。
もちろん上位のF100fdなんかに比べると写りに差はあるし、高感度時の荒れも目立つけれども、お手軽薄型デジカメとしては写りは悪くないし、屈曲光学系レンズで目立つ広角時の収差も内部で補正されてる(と思う)ので気にならない。
そういう、デジカメを日常を支えるアイテムの一部として、コミュニケーションツールのひとつとして楽しみたい人にいいデジカメだ。「恋するタイマー」や「みんなでタイマー」のような機能は、遊びのとき、盛り上がるネタになる。
これを使うなら大容量メディアを入れて、フォルダ分けを上手に使って、たくさん撮りためておくべし。そうすれば、1カ月前や2カ月前の写真をいつでも呼び出して再生して見せることもできるだろう。
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