DIGIC 4搭載の新ミドルクラス「EOS 50D」(2/2 ページ)
キヤノンがハイアマチュア向けデジタル一眼レフ「EOS 50D」を発売。新開発の15メガCMOSと画像処理エンジン「DIGIC 4」を搭載する。
AFシステムについてはクロス測距センサーを9点、中央の測距点にはF2.8対応のセンサーを配置する。中央のセンサーを千鳥配置とすることで検出のバラツキを抑え、ピントがずれた状態からでもスピーディーなピントあわせが行える。
背面液晶は上下左右視野角160度の3.0型(VGA/約92万画素)“クリアビュー液晶”。ライブビュー機能も強化され、「クイックモード」(位相差AF)のほか、「ライブモード」(コントラストAF)と「顔優先ライブモード」の3つが用意された。顔優先ライブモードでは、顔認識機能を利用し、検知した顔に対してライブビューを行いながらピントを合わせることが可能となっている。ファインダーの倍率約0.95倍、視野率は95%となっている。
超音波振動を利用してローパスフィルター表面のゴミをふるい落とし、ゴミを吸着部材に吸着させるほか、付属ソフトウェアを利用してゴミを目立たなくする総合的なセンサーダスト対策「EOS Integrated Cleaning System」も引き続き搭載。50Dではローパスフィルターにフッ素コート加工を施すことで、ゴミの付着そのものを低減する改良が施されている。
モードダイヤルには「クリエイティブ全自動」を新設。全自動モードを基本とするが、ストロボモード/ピクチャースタイル(4種類)/ドライブモード/記録画質を任意に選択できるほか、「背景をぼかす」「写真を暗くする/新しくする」といった、得たい効果を明示的に表現する設定項目が用意され、写真に関する知識に乏しくても撮影者の意図を写真へ反映させることができる。
ボディの主な外装にはマグネシウム合金を採用することで高い剛性を確保したほか、カバー合わせ目などには40Dと同等のシーリング処理が施されている。本体にはHDMI端子も設けられており、本製品とテレビを接続することでスライドショーを楽しむこともできる。本体サイズは145.5(幅)×107.8(高さ)×73.5(奥行き)ミリ、約730グラム。撮影可能枚数は約540枚/約130枚(ライブビュー撮影時)。
主なスペックは以下のとおり。
製品名 | EOS 50D |
---|---|
形式 | ストロボ内蔵デジタル一眼レフAF・AEカメラ |
レンズマウント | キヤノンEFマウント |
撮像素子 | 22.3×14.9ミリ、有効約1510万画素CMOSセンサー |
ISO感度 | ISO 100〜3200相当、ISO12800相当の感度拡張が可能 |
記録画素数 | 4472×3168/3456×2304/2352×1568ピクセル |
記録方式 | JPEG、RAW(14ビット) |
AF方式 | TTL2次結像位相差検出(9点測距、EV-0.5〜18) |
フォーカスモード | ワンショットAF、AIサーボAF、AIフォーカスAF、マニュアル |
シャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
露出制御方式 | プログラムAE、シャッター優先AE、絞り優先AE、自動深度優先AE、マニュアル |
シャッタースピード | 1/8000〜30秒(1/3、1/2段ステップ)、バルブ、X=1/250秒 |
ホワイトバランス | オート、太陽光、日陰、くもり、白熱電球、白色蛍光灯、ストロボ、マニュアル、色温度指定 |
ドライブ(連写機能) | 最高約6.3コマ/秒、最大約90枚(JPEG)/最大約16枚(RAW)/最大約10枚(JEPG+RAW) |
液晶ディスプレイ | 3型TFT液晶ディスプレイ、約92万画素 |
記録メディア | コンパクトフラッシュ(Type I/II、UDMA対応) |
電源 | 専用リチウムイオン充電池 |
撮影可能枚数 | BP-511A使用時、ストロボ50%使用通常撮影で常温約540枚、ストロボ50%使用ライブビュー撮影で常温約130枚(CIPA基準) |
サイズ | 145.5(幅)×107.8(高さ)×73.5(奥行き)ミリ |
重さ | 約730グラム(本体のみ) |
実売価格 | 15万円前後(ボディのみ) |
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