ソニーは9月4日、ICレコーダー“AXシリーズ”「ICD-AX70」と“UXシリーズ”「ICD-UX91/81/71」を10月21日より販売開始すると発表した。価格はいずれもオープンで、実売想定価格はICD-AX70が1万円前後、ICD-UX91(メモリ4Gバイト)が2万円前後、ICD-UX81(メモリ2Gバイト)が1万5000円前後、ICD-UX71(メモリ1Gバイト)が1万円前後。
ICD-AX70はアナログテレコ利用者に向け、操作性/視認性を高めたモデル。「録音/一時停止」「再生/停止」と漢字表記された大型のボタンを備えるほか、液晶画面もICD-B61に比較して40%の大型化が進められている。前面には300ミリワットの出力を持つスピーカーを配置、背面には集音効果を高めるための収納式スタンドも設けられている。
USB端子などを持たず、録音内容をデジタルデータでPCへ移動/コピーさせることはできないが、録音内容をカセットやMDやダビングするための「簡単ダビングキット」が付属する。キットを利用することで、カセットやMDなどの内容を本製品のメモリへダビングすることもできる。
そのほかには、21段階に再生速度を調整するピッチコントロール機能や会議/口述を切り替えられるマイク感度切り替え機能などを備える。録音時のファイル形式はMP3で、録音時間は最長で約288時間10分。電源には単四形乾電池を利用し、約65時間の動作(録音時)が可能。サイズは46(幅)×115.5(高さ)×22(奥行き)ミリ、85グラム。
USB端子を一体化した“UXシリーズ”の「ICD-UX91/81」は、既存製品「ICD-UX80/70」の後継モデル。メモリ容量をICD-UX80(2Gバイト)/70(1Gバイト)から増加させ、ICD-UX71は低価格モデルとして若年層をターゲットとする。カラーバリエーションはICD-UX91がブラックのみ、ICD-UX81/71はシルバー/ホワイト/ピンクの3色を用意する。
基本機能は既存UXシリーズを踏襲するが、ボタン配置を変更することで操作性を高めたほか、ダイレクトエンコーディング時の無音検出機能を搭載、WMAの再生にも対応する。また、本体にセットしたままUSB充電が行える充電池が付属しており、利用の合間に充電が可能となっている。
録音時に300Hz以下の周波数帯域をカットしてプロジェクターのファン動作音などが録音されにくいようにするローカットフィルターや、再生時に高低域のノイズを低減して人の声を聞き取りやすくする、ノイズ低減機能も新たに備える。
録音時のファイル形式はMP3で、内蔵マイクはステレオ。録音時間は最長約1152時間5分(ICD-UX91)/約575時間35分(ICD-UX81)/約287時間15分(ICD-UX71)。本体サイズは34.4(幅)×99(高さ)×13.4(奥行き)ミリ、約48グラム(電池含む)。
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