25.5型ワイド液晶を一体化したクリエイティブPC――「VAIO type R」:2008年PC秋冬モデル(2/2 ページ)
ソニーのハイエンドデスクトップPC「VAIO type R」は、セパレート型から液晶一体型にボディを変更。動画編集用と写真編集用で2つのモデルを用意する。
ビデオエディション「VGC-RT70D」
ビデオエディションのVGC-RT70Dは、動画編集関連のアプリケーションを豊富にプリインストールした。動画編集用およびBD/DVDオーサリング用の「Premiere Pro CS3+Encore CS3」をはじめ、ソニー製ビデオカメラ「ハンディカム」で撮影したHDV/AVCHD形式の動画をPremiere上で軽快に扱うためのプロキシ編集やスマートレンダリング機能を備えたプラグイン「VAIO Edit Components Ver.6.4」、マルチトラック音楽編集用の「DigiOnSound5 for VAIO(HDV対応版)」、DVDオーサリング用の「TMPGEnc DVD Author 3 for VAIO」、MPEGカット編集用の「TMPGEnc MPEG Editor 2.0 for VAIO」、画質補正/ファイル変換用の「TMPGEnc 4.0 XPress for VAIO」などを用意する。
2基の地上デジタルテレビチューナーとハードウェアトランスコーダーの「VAIO AVCトランスコーダー」を搭載しているのもVGC-RT70Dの特徴だ。テレビ視聴・録画・管理ソフトは「Giga Pocket Digital(Ver.1.2)」を採用。新たにVAIO AVCトランスコーダーを実装することで、番組をリアルタイムでMPEG-2からMPEG-4 AVC/H.264に変換しつつ、容量を最大3分の1程度に抑えてHD画質のまま録画したり、録画後に番組をMPEG-4 AVC/H.264に変換できるようになった。
VAIOトランスコーダーによるテレビ録画時間 | ||||
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画質 | 録画モード | ファイル形式 | ビットレート | 100Gバイトに録画可能な時間の目安 |
HD画質 | DR | MPEG-2 | 約17Mbps | 約12.5時間 |
HD高画質 | MPEG-4 AVC/H.264 | 約10Mbps | 約21.5時間 | |
HD長時間 | MPEG-4 AVC/H.264 | 約5Mbps | 約43時間 | |
SD画質 | SD標準 | MPEG-4 AVC/H.264 | 約2.5Mbps | 約86時間 |
SD長時間 | MPEG-4 AVC/H.264 | 約1.5Mbps | 約144時間 |
VAIO AVCトランスコーダーは「VAIO Movie Story」や「Click to Disc/Click to Disc Editor」「VAIO Content Exporter」で動画変換の速度を高速化する機能も持つ。VAIO AVCトランスコーダーは、MPEG-4 AVC/H.264からMPEG-2出力、HDVからMPEG-4 AVC/H.264出力、MPEG-4 AVC/H.264からDVDに書き出すためのファイル変換、VAIO Movie StoryからMPEG-4 AVC/H.264出力といったシーンで働く。
高速化の例としては、VAIO Movie StoryでHDVの素材からムービーを作成し、MPEG-4 AVC/H.264で出力した場合、変換時間は17分から8分に短縮(約3倍)できたほか、VAIO Content ExporterでHDVをMPEG-4 AVC/H.264に変換して出力した場合、変換時間は5時間52分から1時間1分に短縮(約6倍)できたという。
ただし、素材のカット編集が行なわれている場合や、出力リストの動画を1つにまとめて出力する場合、HDVを1440×1080ドット以外の解像度で出力する場合、ステレオ入力の音声素材をドルビーデジタル5.1チャンネル出力に設定した場合などでは、ハードウェアトランスコーダーは利用できない。
そのほか、動画編集ソフトの操作に役立つUSBジョグコントローラ、動画編集の基礎から応用、VAIO Edit Componentsの活用方法、DVD/BDの作成方法を解説したチュートリアルPDFも収録されている。
フォトエディション「VGC-RT50」
フォトエディションのVGC-RT50は、RAW現像・画像管理ソフト「Photoshop Lightroom 2」とフォトレタッチソフト「Photoshop Elements 6」をプリインストール。ソニーのデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズで撮影したRAWデータをLightroomで現像する際、αのカメラ本体での画作りに近い結果が得られる画質調整パラメータ「αプリセット」を備えている。また、エプソン製の顔料インクジェットプリンタを使う場合にPhotoshopとプリンタドライバのカラーマネジメント設定を簡略化できる「EPSON Print Plug-in for Photoshop」も搭載される。
25.5型ワイド液晶ディスプレイは出荷時でICCプロファイルが設定されており、カラーマネジメント対応アプリケーションを使用する際、Adobe RGBとsRGBの画像をほぼ正しい色域で再現できるという(カラーキャリブレーション機能のオプションは用意されていない)。また、デジカメからの画像取り込み用にUDMA対応の高速CFカードスロットを搭載したほか、外光の映り込みを抑える専用の遮光フードが付属する。
VAIO type R店頭モデルの違い | ||
---|---|---|
モデル名 | VGC-RT70D | VGC-RT50 |
主なソフト | Premiere Pro CS3+Encore CS3、DigiOnSound、TMPGEnc | Lightroom 2、EPSON Print Plug-in for Photoshop |
HDD | 1Tバイト | 640Gバイト |
テレビ | 地上デジタル×2 | − |
ハードウェアトランスコーダー | VAIO AVCトランスコーダー | − |
付属アクセサリ | USBジョグコントローラ、リモコン | 遮光フード |
VAIOオーナーメードモデルではよりハイスペックな仕様も用意
なお、直販のVAIOオーナーメードモデルでは、Core 2 Quad Q9550(2.83GHz)やCore 2 DuoのCPU、最大2TバイトのHDDやRAID構成(0/1/なし)、テレビチューナーやAVCトランスコーダー、USBジョグコントローラ、遮光フードの有無、ワイヤードのキーボードとマウス、Office 2007、Vista Ultimate(SP1)などを選択できる。
VAIO type R店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
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シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO type R | VGC-RT70D(ビデオエディション) | 液晶一体型 | フルモデルチェンジ | Core 2 Quad Q9400(2.66GHz) | 4096MB | 1TB | Home Premium(SP1) | 40万円前後 |
VGC-RT50(フォトエディション) | 液晶一体型 | フルモデルチェンジ | Core 2 Quad Q9400(2.66GHz) | 4096MB | 640GB | Home Premium(SP1) | 35万円前後 | |
VAIO type R店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VAIO type R | VGC-RT70D(ビデオエディション) | 25.5型ワイド | 1920×1200 | Intel P43 | BD-R/RE対応Blu-ray Disc | GeForce 9600M GT | 地デジ×2 | 約18.8キロ |
VGC-RT50(フォトエディション) | 25.5型ワイド | 1920×1200 | Intel P43 | BD-R/RE対応Blu-ray Disc | GeForce 9600M GT | − | 約18.8キロ |
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