BDでノンストップの日立「DZ-BD10H」、AVCHDの限界に挑むキヤノン「HF11」:秋のフルHDビデオカメラ(3)(2/2 ページ)
前回に引き続き、各社の最新フルHDビデオカメラをチェックする。今回は唯一のBDドライブ搭載日立「DZ-BD10H」、AVCHDの規格限界に挑むキヤノン「HF11」だ。
AVCHDの限界に挑むキヤノン「HF11」
キヤノン「HF11」
キヤノン「HF11」は、32Gバイトという大容量メモリを内蔵。最高画質モード「MXP」(1920×1080/約24Mpbsでも、内蔵メモリへ2時間55分の録画が行える(ビットレートを約17Mbpsに落とせば、フルHDでも約4時間10分の録画が可能)。SD/SHDCカードでメモリ容量の追加も可能だ。
撮像素子は1/3.2型CMOSセンサーを採用しており、動画記録時の有効画素数は約207万画素。レンズは光学式手ブレ補正機能を備えた光学12倍ズームの“キヤノンHDビデオレンズ”を搭載しており、焦点距離は42.9〜514.8ミリ(35ミリ換算時、16:9)、F値はF1.8〜F3.0。モニターは2.7型(21.1万画素)のワイド液晶を搭載する。
本体サイズは約73(幅)×64(高さ)×129(奥行き)ミリ、約430グラム(撮影時)。付属バッテリーによる動作時間は、液晶モニター撮影時で約1時間20分(連続撮影時間)、約50分(実撮影時間)となっている。
既存モデル「HF10」に比べると内蔵メモリの増大(16Gバイト→32Gバイト)が目を引くが、最大の相違点は、AVCHD規格の上限となる最大24Mbpsでの記録に対応した点だ。一般的なAVCHDビデオカメラは高ビットレート設定でも、DVDへの記録を考慮して16〜18Mbpsほどになっているが、HF11では高画質を目指して規格上限のビットレートに対応してきた。
なお、24Mbpsで録画した映像については扱いがこれまでと異なる。別売の純正DVDライター「DW-100」でも24MbpsでのDVD書き出しには対応せず、DVDに保存したいならば、付属ソフト「ImageMixer」でビットレートを落とす(トランスコードする)必要がある。これは既存のAVCHD対応再生機器の多くが、24Mbpsで保存されたメディアの再生を想定していないためだ。
しかし、PCにBDドライブを搭載しており、ImageMixerで保存先にBDを選択すれば、AVCHD/24Mbpsのままディスクメディアへ保存ができる(PCのHDDにも保存できる)。SDカードにもAVCHD/24Mbpsでの保存は可能だが、SDカードスロット付きテレビなどでの再生は保証されていない(キヤノンFAQ)。BDプレイヤーを持っていて、その連携が前提であれば、より高画質な24Mbpsを積極的に利用しても良さそうだ。
TVAFセンサーと外測センサーの2つのセンサーで被写体にピントを合わせる「ハイスピードAF」を備えており、高速なAFが可能。一般的なビデオカメラのようにゆっくりピントを合わせるのではなく、スキッと素早くピントが合うさまは快感すら覚える。
液晶モニター下部に配置されたボタンの内、FUNCボタンを押すと同社製デジカメ風の設定画面が表示され、シャッタースピード優先、絞り優先、シーンモードといった撮影設定などが変更できる。フラッシュや露出補正など、一部の機能は液晶モニター横のSETボタンを押すことで、素早く設定できるようになっている。
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