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日立、プラズマパネル生産から撤退、松下から調達
日立はプラズマテレビ用ガラスパネル部材の生産から撤退し、松下電器産業からの調達に切り替える。プラズマをパネルから一貫生産する国内メーカーは松下だけになる。
日立製作所は9月18日、プラズマテレビ用ガラスパネル部材の生産から撤退し、松下電器産業からの調達に切り替えると発表した。パネルを使ったモジュール製造は続ける。松下とは今後、プラズマパネルや薄型テレビの開発などで協力関係を強化する。
ガラスパネル部材は、パネル製造子会社・日立プラズマディスプレイで製造している。松下からの調達は2009年度に発売するモデルから開始し、「Wooo」ブランドのプラズマテレビとして販売する。
日立プラズマは、調達したパネル部材を使ったモジュール生産を継続するほか、成長が見込めるグループ内の製品製造を手がける生産子会社として活用していく。
ガラスパネル部材の生産撤退に伴い、日立プラズマの製造設備などについて約400億円の減損損失を計上する見込みだが、現時点で2008年9月中間期の業績見通しに変更はないとしている。
日立と松下は昨年末に提携を発表。共同出資していた液晶生産会社・IPSアルファテクノロジを松下が子会社化。両社は液晶テレビ用パネルをIPSアルファから調達している。
プラズマパネル生産はパイオニアが撤退し、松下からの調達に切り替えた。日立のパネル生産撤退で、プラズマをガラスパネルから一貫生産する国内メーカーは松下だけになる。
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