全方位の進化を果たしたパナソニック「DMR-BW930」(後編):BD/DVDレコーダー特集(5/5 ページ)
前回に続き、パナソニックのBlu-ray Discレコーダー「DMR-BW930」を細かくチェックしていこう。今回は、編集、ダビング機能から新しい録画モードが追加された録画品質、大幅に強化されたネットワーク機能などに触れていく。
もちろん、生活情報などを提供するアクトビラの基本サービスにも対応している。最新の製品らしくコンテンツの表示もスピーディであり、コンテンツサービスに対応していないテレビとの組み合わせはもちろん、テレビの機能では遅くて使う気にならない、動画配信には対応していないといったケースでは魅力的な機能になるだろう。例えば2〜3年前に大型テレビを買った、なんて人は結構あてはまるのではないだろうか。
機能、画質ともに充実したが……?
今回は、旧モデルからあまり変化がない基本機能については触れていない。MEPG-4 AVCエンコーダーは1基のため、2番組同時録画はDRモード+DRモード、あるいはDRモード+DR以外のモードの録画モードと制限された組み合わせになっているが、この点は競合製品の新モデルでも改善された製品はない。また、同社がケーブルテレビ向けにSTB(セットトップボックス)を提供している関係もあるが、i.Link接続による予約録画やHDD内蔵STBからのダビングにも対応している。動作が保証されるのは同社製STBのみとなるが、ケーブルテレビでパナソニック製STBを利用している人にとっては魅力が大きい。
2回に渡ってレビューを行ってきたが、全般的にみるとネットワーク機能を一気に強化したうえ、ほとんどの機能が何らかの形で改善されていた。新設されたHLモードも実用レベルの画質を実現しており、画質面は全般にブラッシュアップされている。編集機能にあまり手が入っていないといった不満は残るが、旧モデルで競合製品に対して不足しているといわれていた自動チャプターおよびネットワーク配信などはそつなくカバーしてきた。画質面を中心に好評だった旧モデル以上に魅力的な製品に仕上がっている。
そうした機能面にますます磨きがかかっているだけに、どうにも気になってしまったことが1つだけある。それは動作レスポンスだ。一部の操作で、リモコンのボタンを押してから実行されるまでに一呼吸かかるようになってしまった。
メニューや番組一覧画面での項目間移動のレスポンスは旧モデルとほとんど変わらないのだが、メニューの階層移動や機能の呼び出し時などで不思議なくらい間があく。電源オフからの電子番組表表示といった高速起動にはまったく問題がないため、実に不可解だ。
もちろんレビューではさまざまな作業を短時間に集中して行うといったことも影響していると思う。また、全ての動作レスポンスが悪いわけでもない。しかし、とにかくヘビーに使うという人は、この点を店頭などで一度確認してほしいと感じた。
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