検索
特集

自分にピッタリのイヤフォンを選び出す――カナル型編バイヤーズガイド(5/6 ページ)

ヘッドフォン編に引き続き、人気のカナル型イヤフォンの選び方から試聴のポイント、おすすめモデルをご紹介。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

実売1万円以上

SE110(Shure)

photo

製品特徴:SE102-Kのひとつ上に位置づけられているリーズナブルなモデル。実売価格1万2000円前後とわずかに予算オーバーでこちらのカテゴリーになったが、事実上はエントリーモデルと考えてもらっていい。バランスド・アーマチュアドライバーを採用しており、精密でクリアなサウンドを獲得している。ケーブル長は45センチ+延長91センチ。

音の特徴:すべてにおいて過不足無く、一聴しただけでは特徴らしき特徴も感じられないが、素直な鳴りっぷりがボディブローのようにだんだんとクセになってくる。これを聴き続けるとほかの製品が化学調味料盛りだくさんのカップラーメンのごとく刺激過多に思えるから不思議だ。ベストなジャンルは、男性ボーカルのR&Bやハードでないロックなど。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

AH-C700(デノン)

photo

製品特徴:高い剛性によってダイナミックなサウンドを実現するアルミ削り出しハウジング&プラグを採用。同時にデノン独自の振動板前後の音圧バランスを最適化するアコースティックオプティマイザー構造によって、最適な音響特性も実現している。長さ1.2メートルのケーブルには、絡みにくいエラストマーコードを採用。

音の特徴:ヘッドフォンであることを感じさせない、スピーカーの音を聴いているかのようなナチュラルサウンドはAH-C551と同傾向。解像度が向上したぶん、弱点だったリアリティーもかなり良くなっている。とはいえ迫力よりも自然な鳴りを重視しているサウンドチューニングには変わらない。好みがはっきりと分かれる製品だ。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

SE310(Shure)

photo

製品特徴:バランスド・アーマチュアドライバーに加えて、同社がチューンドベースポート構造と呼ぶ独自のテクノロジーを採用。ドライバー周辺の空気の流れを改善することで低音の豊かさを向上させている。ケーブル長は本体45センチ+延長91センチと他モデルと同じ。通常のイヤーパッドに加えてソフトウレタンタイプとトリプルフランジタイプも付属される。

音の特徴:Shure製品に共通するアドバンテージといえば、帯域バランスのまとめ方の上手さと、聴かせどころを心得た音楽的表現の巧みさだろう。SE310ではさらに、適切な密度感と分解能、階調表現が加わることで細やかなニュアンスまで見事に再現。演奏にさらなるリアリティーを与えている。クラシックからロックまで、幅広い曲調に対応可能。Shure製品ならではの良さを存分に感じ取れる。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

K340(AKG)

photo

製品特徴:スタジオヘッドフォンで培ったAKG独自のノウハウを投入したカナル型イヤフォンの新モデル。同社のラインアップではミドルハイクラスに位置し、手元で音量を調整できるボリュームコントロールを装備する。「LIQUORICE」と「FUDGE」の2カラーバリエーションを用意。兄弟モデルとしてボリュームコントロールのない「K330」も用意されている。

音の特徴:試聴機が入荷したばかりの新品であったためエージングが足りず、帯域バランスに多少のクセが残っていたが、それでも充分に伝わってきたのが音楽性の高さ。どちらかといえばモニター系に近いストレートな音色だが、冷徹な原音再生タイプというよりは、音楽の情緒性やグルーブ感を積極的に引き出すタイプ。中域のフォーカス感がとても高いために、ボーカルやメイン楽器などがとても身近に感じられる。長時間聴いていても聴き疲れすることなく、さらに再生ジャンルもほとんど選ばない、多くの人が納得できる優秀な製品だ。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

ATH-CK9(オーディオテクニカ)

photo

製品特徴:繊細な再生音が特徴のバランスド・アーマチュア方式ドライバーを採用。独自のチューニングとも合わせて、きめ細やかでリアルなサウンドを実現している。イヤピースは密閉度の高い形状を開発することで、騒音の影響による音質的なデメリットを低減、音漏れ防止に関しても高いレベルをクリアしている。ケーブル長は1.2メートル。

音の特徴:原音にとにかく忠実。帯域バランスも神経質なくらいに整え、低域も過大なピークを持たすことなくボトムラインまでよく伸びている。まさにモニターイヤフォンと呼ぶにふさわしいモデル。あえて気になるところを上げるとすれば、バランスド・アーマチュア型ならではの線の細さくらい。騒音レベルの高い場所では迫力に物足りなさを感じるかもしれないが、静かなところではリアルな音楽を存分に堪能させてくれる。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る