3D対応ケータイ「H001」はどんな仕組みで立体感を作り出す?
KDDIより、世界初をうたう3D対応ケータイ「H001」が登場した。どのような仕組みで利用者へ立体感を与えるのか。
KDDIが2009年春モデルとして発表した機種の中でも、注目を集めそうなのが「世界初」をうたう3D対応“Woooケータイ”「H001」(日立製作所製)だ。2008年10月に行われた「CEATEC JAPAN」のKDDIブースに展示されていた「3D液晶」を実用化、初めて搭載したモデルとなる。
搭載されている3D液晶は、3.1インチ フルワイドVGA(480×854ピクセル)で、右目と左目でものを見る際に発生する方向の違いである「視差」を利用して、利用者へ奥行きを感じさせる。具体的には、電気的に制御されるフィルターである「視差バリア」を搭載、透過と遮断を制御し、右目と左目ぞれぞれに異なる映像を送るという仕組みになっている。また、ソフトウェア処理も併用することで、3D向けに制作されていないコンテンツにも立体感を与えることができる。
本製品で採用された方式によるメリットは、メガネなどをかけなくても立体感を得られることと、専用に作成された3D用コンテンツはもちろん、本体カメラ機能で撮影した静止画やダウンロードした画像、ワンセグ放送など既存の2D映像/静止画にも立体感を与えられることが挙げられる。もちろん、3D用に作成されたコンテンツの方が高い立体感を得ることが可能であり、「Virtua Fighter 5 R」「アルトと不思議な海の森」などの3D映像が本製品販売開始後に製品サイトから提供される予定となっている。
H001では本体テンキー「*」の下に「3D」キーを用意、ボタンを押すと任意のタイミングで2D/3D表示を切り替えることができる。配信が予定されている専用3Dコンテンツを再生する場合には自動的に3D表示がオンになる。
左右の目の視差を使用する方式のため、立体に見えるかどうかは本体との視聴距離に左右されるほか、利用者の左右視力に差があると立体に見えにくくなる。また、2D映像/静止画を立体化する場合、起伏の少ないものや背景と手前が判別しにくいシーンなどの場合は立体感が得にくいという。
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