パズルとストーリーの意外な“合わせ技”「ハナヤマパズル文庫」:橘十徳の「いいトシして玩具三昧」第21回(2/2 ページ)
今回紹介するのは、ハナヤマが発売した「ハナヤマパズル文庫」。パズルにショートストーリーがプラスされたというこの商品は、物語を読んで、その世界観に浸りながらパズルを解く楽しさが味わえる。
予想に反してショートすぎたストーリー
到着してパッケージを見ると、パッと見はまるで書籍のようなデザインである。表紙の下半分には帯のようなデザインに白抜きでアピール文が入っており、これを読めばストーリーの内容が分かる。ただしパッケージそのものは書籍ではなく箱になっており、2回ほど厚紙をめくれるようになっているだけだ。
表紙の厚紙をめくると、いきなりショートストーリーが書いてある。さらにもう1枚めくるとストーリーの続きが書いてあり、最後にパズルのルールが掲載されている。実は最初見たときはちょっと拍子抜けしてしまった。「ショートストーリー」と書いてはあるものの、もう少し文章量が多いと予想していたからだ。
実際には2〜3分もあれば読み終わってしまうような本当に短い話で、正直もう少し長いほうが個人的には良かった。メーカーとしてはショートストーリーはあくまでも“おまけ”のような位置付けと考えているのかもしれないが、“物語とパズルの融合”という点に引かれて購入した自分としては、肩すかしをくらったような感じである。
パズルの出来はかなり良し
とはいえ、購入したことを後悔しているわけではない。なぜかというと、パズルそのものの出来がかなり良かったからだ。とくに「タイル職人のある一日」が面白い。パズルはパッケージの箱の部分に収納されているのだが、三角形のピースが6点入っているだけなのに、めちゃくちゃハマってしまい、一晩ですべての課題をやり終えてしまった。
対して「夏夜の思ひ出」のほうは少し難易度が高く思えた。詳しいルールはショートストーリーを読んでからのお楽しみということで割愛するが、小一時間粘ってがんばってみたにもかかわらず、課題を1つしかクリアできない。まあ「タイル職人のある一日」のほうがワタクシの好みに合っていただけなのかもしれないが、これはチト悔しい。
まあ“パズル文庫”という言葉から連想されるような読み応えのある小説ではなく、気軽に読めるショートストーリーだったわけだが、価格も安くパズルの出来もいいので、パズルが好きな人は買って損はないと思う。最近は脳トレブームで色々なゲームが発売されているが、この「ハナヤマパズル文庫」はアナログのパズルの良さが味わえる秀逸な商品ということで要注目だ。
関連記事
- 赤外線コントロールのかわいいロボット 「マイクロドロイド」
今回紹介するのは、トミーダイレクトの「マイクロドロイド」。映画「スター・ウォーズ」でおなじみのドロイドを赤外線で自由にコントロールできる商品だ。手の平サイズで遊ぶ場所にも困らない楽しいオモチャだ。スター・ウォーズ好きは見逃せない。 - 意外とテクニックが求められるハイテクコマ「LuminoDisc」
今回紹介するのは、バンダイが発売した「LuminoDisc」だ。本体を回転させると方位や回転数をLEDで表示し、ゲームや光アニメーションを楽しめるというハイテクなコマ。新感覚のコマ回しを試してみよう。 - 天気を教えてくれるインテリア――“お天気カエル”
今回紹介するのは、晴雨予報グラス「The Frog weather reporter」だ。「お天気カエル」というニックネームを持つこの商品は、部屋に置いておくだけで、これからの天気が予報できるというスグレモノだ。 - 撃って止める目覚まし、ミラーボール付きカラオケ──これから登場する注目の玩具たち
恒例の玩具商談会「東日本玩具見本市2008」では、今年の秋から冬にかけて発売される新製品が一堂に会した。注目製品をまとめてご紹介。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.