終わりなき詩? 「PG ダブルオーライザー」制作記(2/2 ページ)
細部にいたるまでリアリティを追求し、LEDなどのギミックを使って劇中の演出を再現するガンプラの最高峰「パーフェクトグレード」。この頂に、なぜか新入社員が挑む。徹夜のはてに見たものとは?
製作を開始してから2回目の朝を迎えるあたりになると、若いガンダムマイスターたちも疲れの色が濃くなる。しかし、製作ペースは落ちない。ガンダムとは、ここまで人を熱くさせるものなのか。「俺、これが完成したら好きな子に告白する」と、奇妙なフラグを立てるやつまで出てくる中、それにツッコミを入れることもなく、黙々と製作は続く。
中でも苦労したのは、肩部/腕部/脚部の各関節にある「GNコンデンサー」と呼ばれる部位だ。関節の稼働にパーツを押し込みながら動かすクラッチ機構が採用されており、重い武器を持たせても腕が下がらずに姿勢を保持することが可能になっている。
とくにこの可動部周辺は、パーツのバリ取りが甘いと装着すらできないほどデリケートに作られており、バリ取りをいい加減にやっていたあるマイスターに非難の目が集まる。やはり紛争は根絶できそうにない。
俺がガンダムだ
――おい、もうすぐ完成だ。寝るな!
「はは、先にいってるぜぇ……」
連続の徹夜に耐えきれず、次々と散っていくマイスター達。
2回目の朝を迎えるころ、貴重な休日をガンプラに捧げてくれたマイスターたちのおかげで、ついに完成させることができた。持つべきは友である。
今回は、とくにスミ入れや塗装はしていない。素人がよってたかって作ってもこの完成度である。可動範囲もかなり広く、武装パーツ数も豊富なので劇中のお気に入りシーンを再現することができる。
ガンダムだけでなくオーライザーという戦闘機も同梱されており、これらは合体させることが可能だ。1/60の大きさということもあり、存在感はかなりのもの。しかし合体させるとバランスをとるのが難しくなるため、初回特典の台座キットに装着することをオススメする。
今回、製作するにあたってそれぞれのパーツにかかった製作時間を計測してみた。以下がその結果である。
パーツ | 制作時間 |
---|---|
脚部(片足) | 5時間 |
腕部(片腕) | 4時間 |
腰部 | 2時間 |
胸部 | 6時間 |
頭部 | 2時間 |
オーライザー | 4時間 |
そのほかのパーツ | 1時間 |
合計で約33時間もかかる計算になる。今回は同時に複数人数で製作したため25時間ほどで完成したが、相当のボリュームがあることがお分かりいただけるだろうか。
パーツ数が多いので作るのは大変だが、初心者でも楽しく(?)組み立てることができた。苦労したぶん、完成した時の達成感はかなりのものだ。
――みんな、ありがとう。ガンダムマイスターは1人じゃないんだな。
「じゃ、お礼は物理的に」
パーフェクトグレードを作ったことがない方は、年末年始に挑戦してみてはいかがだろうか。
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