新DIGA「DMR-BZT900」の“4番組同時録画”をチェック(前編)(2/3 ページ)
パナソニック「DMR-BZT900」は、スカパー!HD録画を合わせて4番組の同時録画を可能にした注目のBlu-ray Discレコーダーだ。実際に録画してみると、3〜4番組同時録画でも高いマルチタスク性を確保した一方、ちょっとした制約もあることが分かった。
自然な拡張で実現した4番組同時録画
本機を含むDIGAの2011年春モデルで共通の注目点といえば、やはり強化された同時録画機能だろう。上位3グレードでは3つのデジタルチューナーを備え、全グレードで内蔵チューナーの録画に関係なくスカパー!HD録画が可能になった。スカパー!HDを含む3番組同時録画はシャープが先行していたが、DIGAの3チューナーモデルでは最大4番組同時録画となった。なお、i.Link経由の録画(本機へのダビング)も内蔵チューナーの録画と同じ扱いになり、内蔵チューナーで2番組、i,Link経由、スカパー!HD録画の4番組同時録画も可能だ。
一方、DRモード以外の長時間録画モードに必要なMPEG4/AVCエンコーダーはシングルチューナーモデルで1系統、ダブルチューナーおようびトリプルチューナーでは2系統となっている。トリプルチューナーモデルで3番組同時のAVC録画を行う場合、エンコーダーの数が足りないことになる。
この点の解決策は非常にシンプルというか、既に従来モデルでも導入済みだ。DIGAシリーズではMPEG-4/AVC録画でエンコーダーの数が足りない場合、自動的にDRモードに振り替えて録画を行い、録画後に電源がオフになった時間を使って指定された録画モードに変換する仕組みが導入されている。内蔵チューナーによる3番組同時録画、かつ3番組ともMPEG-4/AVC録画の場合には1番組がDRモードで録画され、後で指定した録画モードに変換される。
もちろん従来通り録画ユニットを区別するような概念は一切なく、同一時間帯の3番組録画予約に何の制限もない。さらに同一時間帯にスカパー!HDの録画予約を行うと4番組同時録画が可能になり、その全てで自動チャプターも機能した。内蔵チューナーでの同時録画の制限があるとすればDVD互換の録画モード(XP〜FRモード)は1番組の録画に限られるが、今となっては制限とはいえないだろう。本機の場合にはDRモードで録画しておき、後で画質モードを変換する手もある。問題になるとすれば、DRモードで振替録画された場合に、長時間モードでの高速ダビングが録画後すぐには行えない点くらいだろう。
実際に内蔵チューナーでMPEG4/AVC録画モードで3番組、これにスカパー!HDの録画(チューナーはTZ-WR320Pを使用)を含めた4番組同時録画を数回行ってみたが、ちょっと気がかりだったHDDの動作音もほとんど気にならず、当然だが録画開始や終了時間のズレもなかった。
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