「一年かけて熟成させた」、パイオニアの新AVアンプ「SC-LX57」「SC-2023」を発表
パイオニアは、ミッドレンジAVアンプの新製品「SC-LX57」および「SC-2023」を発表した。昨年からこのクラスにも投入したClass Dアンプは1年かけて熟成させたという。
パイオニアは6月13日、ミッドレンジAVアンプの新製品「SC-LX57」および「SC-2023」を発表した。価格はSC-LX57が18万7000円、SC-2023は12万円で、両機種とも7月下旬に発売する。
SC-LX57は、「SC-LX56」の後継となる9.2ch対応AVアンプだ。昨年のモデルチェンジで上位モデルと同じClass Dアンプを搭載し、型番も「VSA」から「SC」に変わるという大きな変化を遂げたが、今回はさらに成熟度を上げている。「一年をかけてじっくりとパーツの再選定とそれに伴う周辺回路の再設計を行った。パワー素子『Direct Power FET』の持ち味を生かすため、音声信号の伝達にも手を加えている」(同社)。
また、DACには全チャンネルにESS Technologyの“ESS SABRE32 Ultra”(ES9016)を採用し、「Class Dアンプの持つポテンシャルを引き出し、クリアな中高域と豊かな低域再生を実現した」という。実用最大出力は各チャンネル170ワット(6オーム時)。
オーディオファイル再生機能もさらに充実した。前面USB端子は、iOSデバイス(Lightning対応機含む)のデジタル接続に加え、最大192kHz/24bitまでのWAV、FLAC、AIFF、Apple Losslessなどのハイレゾ音源再生をサポート。さらにDSDファイルのネイティブ再生も可能になっている(5.6MHz、2.8MHz)。対応フォーマットの数は「ナンバーワン」(同社)。また、曲間の無音部分をスキップして再生する「ギャップレス再生」も新たに対応した。ネットワークオーディオ再生ではAirPlayやDLNA 1.5、インターネットラジオを楽しめる「vTuner」などに対応する。
新機能「オーディオスケーラー」は、独自のビット拡張技術「Hi-bit 32 Audio Processing」にアップスケーリング、デジタルフィルターを組み合わせたもの。すべての2チャンネル楽曲ファイルを192kHz/32bitもしくは176.4kHz/32bitにオーバーサンプリングして再生できるという。好みに応じて解像度やサンプリングレート、フィルター効果のマニュアル設定が可能。Andorid/iOS用アプリ「iControlAV2013」を使えば、現在再生している楽曲ファイルの情報やオーディオスケーラーの操作が手元で行える。
このほか、4Kアップスケーリング(24p/30p)やHDMI Zone機能も新しい。HDMI入力は9系統に増え、フロントの1系統はMHL 2.0に対応する。HDMI出力は3端子で、同時出力も可能だ。
PCM変換ながらDSD再生も可能――「SC-2023」
一方の「SC-2023」は、「SC-2022」の後継となる7.2chモデル。同じくClass Dアンプを搭載し、実用最大出力は各チャンネル170ワット(6オーム時)。新たに「dts Neo:X 7.1」をサポートしたことに加え、4Kアップスケーリング(24p/30p)やMHL 2.0への対応など、追加機能は多い。
フロントUSB端子による楽曲再生は、SC-LX57と同様にAIFFやApple Losslessの再生もサポート。またDSD再生も可能になったが、こちらは2.8MHzまでの対応で、かつPCM変換による再生となる。アップサンプリング機能は、CDや圧縮音源(48kHz/24bitまで)に対応する「Hi-bit 24 Audio Processing」だ。
外形寸法は、両機種とも435(幅)×185(高さ)×441(奥行き)ミリ。重量はSC-LX57が15.3キログラム、SC-2023は14.7キログラムとなっている。
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