コストパフォーマンスの高いイヤフォンを探し出せ!――バイヤーズガイド2014年“春”(実売5000円以下編):3匹が聴く!(1/2 ページ)
今回は、価格帯別に製品をピックアップし、目の肥えた3人のレビュアーが横並び試聴を行うバイヤーズガイドをお届けしよう。第1回は5000円以下で購入できる高コストパフォーマンスモデルがテーマ。思わず「え、この値段で?」という製品も見つけた。
毎年、数多くの新製品が登場するイヤフォン/ヘッドフォン。お店に行ってもどれが良いのか分からず、迷ってしまう人も多いはずだ。そこで今回は、価格帯別に製品をピックアップし、目の肥えた3人のレビュアーが横並び試聴を行うバイヤーズガイドをお届けしよう。
横並び試聴では、その製品の良いところ、悪いところが明確になりやすい。普段からメーカーと接する機会の多い担当編集者にとっては“冷や汗もの”の企画ではあるが、これもすべて読者の皆さんため。なお、取り上げる製品を選んだのは、企画のプロデューサーであり、弊誌連載「ぶらんにゅ〜AV Review」でおなじみの野村ケンジ氏だ。つまり全責任は野村氏に……もとい基本的にすべて“オススメ製品”となっているが、中でも最もコストパフォーマンスが高い「Good Buy」(良い買い物)を選び出したいと考えている。もちろん、どこかの「Best ×××」とは関係ない。
編集部が召還した3名のレビュアーは、いずれ劣らぬヘッドフォン好き。また弊誌としては珍しく若い女性の視点も入るため、音質の良い製品はもちろん、女性受けのする“モテ機”も見つかるかもしれない。バレンタイン/ホワイトデーを控えて浮き足だっている男性諸氏の参考になれば幸いだ。
レビュアー紹介
今回、3人がチェックした製品は以下の5機種。なお、実勢売価については1月末時点のAmazon販売価格を参考にした。
メーカー | 製品名 | 再生周波数帯域 | インピーダンス | 感度 | 実勢価格 |
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オーディオテクニカ | ATH-CHX5 | 20〜2万2000Hz | 19オーム | 100dB | 3500円前後 |
フィリップス | SHE9712 | 6〜2万3500Hz | 16オーム | 103dB | 2800円前後 |
JVC | HA-FXD80 | 8〜2万5000Hz | 20オーム | 102dB | 4300円前後 |
ソニー | XBA-C10 | 5〜2万5000Hz | 24オーム | 106dB | 3800円前後 |
ZERO AUDIO | ZH-DX210-CB | 6〜2万4000Hz | 16オーム | 102dB | 3800円前後 |
オーディオテクニカ「ATH-CHX5」
オーディオテクニカの「ATH-CHX5」は、海外市場を意識した「SONIC FUEL」(ソニック・フューエル)シリーズのローエンドモデルだ。アグレッシブなデザインに注目が集まりがちだが、13.5ミリという大口径ドライバーを使ってオープン型に近い形状を作り、その上を特殊形状のイヤーチップでカバーした「インイヤー型とオープンエアー型を掛け合わせたような構造」も大きな特長になっている。カナル型(耳栓タイプ)が市場を席巻する中、シェアナンバーワンメーカーの新しい提案はどう評価されるのか?
野村 ☆☆☆☆
アメリカンなサウンドをオーディオテクニカが解釈するとこういう音になる。いい意味で“らしくない”ワールドワイドな音はおもしろい。ハウジングの形状も三角形で、かなり個性的。オーディオテクニカの新境地が垣間見える。
坂井 ☆☆☆
三角形のハウジングは女性目線ではかなり好き嫌いが分かれそう。カナル型が苦手な人は、このオープンタイプのイヤーチップ形状は好きかも。全体的にはフラットで中高域は粒だった感じ。歌ものやメロディもきれい。
滝田 ☆☆☆☆
カナル型全盛の今、この装着感は最初不安だけど、慣れたら非常に快適かも。三角形のハウジングは個性的で、人と違うものを求めている人には強くオススメできる。高域の抜けもよく、低域はビートを効かせられて気持ちいい。
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