「ブラウン史上、もっとも効率よくそり上げる」――8年ぶりのシェーバー最上位機「シリーズ9」
ブラウンからシェーバーのフラグシップモデル「シリーズ9」が登場した。長年の課題であった“肌への優しさと深ぞりの両立”を新しい次元に引き上げるという意欲作だ。
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)は、ブラウンの男性用シェーバー新製品「シリーズ9」を発表した。2006年の「シリーズ7」以来、およそ8年ぶりに投入するフラグシップモデル。オープン価格で11月上旬に発売する。実売想定価格は4万2800円(税別)。
ブラックとシルバーを組み合わせ、流麗なデザインに仕上げられた往復式シェーバー。発表会のために来日したブラウンシェーバー部門チーフデザイナー、ウルフギャング・ステッグマン氏によると、デザインのモチーフは「男性の上半身のシルエット」だという。「パワフルなモーターを搭載しつつ、肌への優しさを維持しなければならない。テクノロジーとデザインのバランスを考えたとき、男性の上半身のシルエットが理想的だと気づいた」(同氏)。
製品の開発コンセプトは、シェーバーにおける長年の課題でもある「肌への優しさと深ぞりの両立」だ。開発担当者のヒュルゲン・ホーザー氏は、「ヒゲの生え方には個人差があり、クセのあるヒゲはそり残しにつながりやすい。1回目のストロークでそり残すと、何度もストロークを繰り返してしまい、肌へのダメージにつながる」と指摘する。「クセのあるヒゲに対応する秘訣は、カットすることより、寝ているヒゲやさまざまな方向に生えているヒゲを“いかに取り込むか”だ」(同氏)。
シリーズ9では、2つの網刃の間に、新しい「極薄リフトアップ刃」および「くせひげキャッチ刃」と呼ばれる2種類のトリマーを配置した。「くせひげキャッチ刃」は、クシ刃でさまざまな方向に生えているヒゲを整列させ、「極薄リフトアップ刃」は薄い刃で寝たヒゲを下から持ち上げる仕組みだ。合わせて枚分1万回の音波振動で肌を振るわせてヒゲをスムーズに“取り込む”。
網刃の網目も緻密(ちみつ)に計算されたもの。例えば上面の穴は小さめだが、側面は大きめにするなど、肌に押し当てる際の圧力に合わせて形状を変えている。「網目のパターンは899。この形状は6週間をかけて計算したものだ」(ホーザー氏)。これにヘッド自体も前後に可動する「密着3Dヘッド」や前後の網刃が上下に動くサスペンション機構などを合わせ、肌の表面にある凹凸にスムーズに追随しながら肌へのストレスを抑えるという。
「シリーズ9は、ブラウン史上、もっとも効率よくそり上げる。長年の課題であった“肌への優しさと深ぞりの両立”。今回はそれを新しい次元へ引き上げた」(ホーザー氏)。
製品名 | ブラウン シリーズ9 |
---|---|
型番 | 9090cc |
本体サイズ | 66(幅)×168(高さ)×44(奥行き)ミリ |
重量 | 210グラム |
ジェーバー洗浄機能 | ○(クリーン&リニューシステム) |
充電時間 | 約1時間 |
連続使用時間 | 45分間(1日1回3分間使用時) |
価格 | オープンプライス、実売4万2800円(税別) |
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