見えてきた「Netflix」の国内サービス――対応テレビも着々(2/2 ページ)
日本国内への参入を正式に発表した米国の大手映像配信サービス「Netflix」。秋のサービス開始に向け、東芝レグザの「J10シリーズ」など対応機も登場。その発売に合わせ、米Netflixの担当者が現状を語った。
テレビメーカーの期待
技術革新を進めやすいという、ネット配信の特性も最大限に活かしている。Netflixのオリジナルコンテンツは、2015年でドキュメント、ドラマなど300時間分あるというが、そのうち3分の1が4Kになる見込み。日本でもすでに3作品は4K配信を行う予定だ。「目標としてはHDRを含めた4K配信にしたいが、まだ環境は整っていない」。
その環境を作るテレビメーカーは、HDRなど新しい技術を活用できるコンテンツの供給が約束される。4KテレビやHDR対応テレビの需要が喚起されることになり、新製品の開発にも力が入る。東芝の本村氏は「日本市場においては高画質、録画文化といったテクノロジーにおいて高いポテンシャルが必要だ。画質、ネットワーク含めた最新技術は東芝レグザは骨太の戦略を持って開発を進める」としており、Netflix対応もその一環という考えを示した。
一方でNetflixのこだわりの1つにリモコンに設けられる専用ボタンがある。ボタンを押すだけでNetflixにアクセスできるため、ユーザーにとっては利便性が高い。しかもスタンバイ時に「Netflix」ボタンを押すとテレビが起動してアクセスが可能。テレビやレコーダーのようなリビング向け機器に限られるものの、Netflixのグローバルなルールの1つになっているという。
国内に限ってみると、専用ボタンを用意しても普及しなかった「もっとTV」のような事例もあり、メーカーが慎重になっても不思議はない。にも関わらず、あえて再挑戦するのは、それだけNetflixに期待している証拠といえるのだろう。
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