海外出張にも大活躍――東芝“レグザサーバー”「DBR-M590」の全録とリモート視聴機能を体験した:NASと組み合わせてもっと便利に(3/4 ページ)
「DBR-M590」は、強力な“全録”機能を搭載しながら、録りためた番組を宅外で、スマホやタブレットを使って見られる「リモート視聴」の機能も充実させた注目機。NASとも組み合わせてみた。
DTCP+対応NASも上手に併用したい
今回はバッファローから、DLPA認証ロゴを取得するDTCP+によるリモートアクセスに対応するNAS「LS411DX」シリーズを借りて、レグザサーバーにつないでテストも行った。
バッファローの製品をはじめとする、DTCP+対応NASの最大のメリットは、リモート視聴機能に対応していない、比較的古めのBDレコーダーなどでもモバイル機器による宅外視聴が楽しめるようになることだ。今回使ったDBR-M590は単体でのリモート視聴ができるレコーダーだが、リモート視聴ができるNASも加えることでさらにメリットが得られるのか、実験してみたかった。
レグザサーバーとLS411DXシリーズをホームネットワークに接続して、NASにバンドルされるアプリ「MyBox設定」からセットアップを行う。同一のネットワークにつなぐと、レグザサーバーに録画した「持ち出し番組」のコンテンツをNASにダビング/ムーブして、宅外から遠隔視聴が楽しめるようになる。
NASを加えることによって次のようなメリットがある。レグザサーバーのリモート視聴はタイムシフトマシンによる全録が稼働している最中でもリモート視聴ができるのが特徴だ。これはタイムシフトマシン用の回路を独立構成としているからだ。ところが、リモート視聴中には同時にできないタスクもある。例えばリモート視聴と「BD再生・BDダビング」、あるいは「タイムシフトマシンで録画した番組の通常HDDへのダビング」、さらには「iPadへの宅内配信」などを同時に行おうとすると、リモート視聴が停止する。例えば外出先でリモート視聴中に、家族がBDディスクの映画を見はじめる、なんてことは十分に想定される。東芝ではこの課題に既に着目しており、将来は改善できるよう開発を進めているというが、NASを用意しておけば、あらかじめコンテンツをムーブしておいてNASからリモート視聴すれば家族と“テレビ視聴権”を争う必要もなくなり、当面の解決手段になりそうだ。
レグザサーバーからNASへのコンテンツムーブ/ダビングは、NAS側からも「ダウンロードムーブ」ができる。「MyBox設定」アプリから自動ダウンロードムーブのタイマー設定をかけておけば、レグザサーバーの任意のフォルダに保存されたコンテンツから任意の条件に合うものについて、指定時間にNASへムーブしておくことが可能だ。例えば夜寝ているうちにムーブしておけば、翌日外出先から快適にリモート視聴が楽しめる。
レグザ−サーバーは持ち出し用のファイルは通常画質の番組録画と同時に生成ができないので、予約録画終了後の電源オフ時に持ち出し番組をつくる。持ち出し用録画を「常にON」にすることもできない。ダウンロードムーブして見そうな番組は、あらかじめ予約を入れる際に設定しておかなければならない。またタイムシフトマシン録画の番組が気に入って、外出先でも見たくなったら、いったん通常録画用のHDDにダビングをしてから、持ち出し用ファイルを生成する手間がかかる
おまかせ自動録画番組もダウンロードムーブしておくことができれば、面白そうな番組との出会いも増えるはずだが、残念ながらダウンロードムーブができるコンテンツは、レグザサーバーで「持ち出し用録画」を「する」に設定して録った番組に限られる。そしておまかせ自動録画時に、都度「持ち出し用録画」を行うように設定することができない。現状ではNASでリモート視聴を楽しむ前準備として、予約録画の際に1件ずつ持ち出し番組設定を入力する必要がある。この辺の連携がよりスムーズになって、できることが広がってほしいと思う。
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