東京放送ホールディングス(TBSホールディングス)と日本経済新聞社、テレビ東京ホールディングス、WOWOW、電通、博報堂DYメディアパートナーズの6社は5月23日、有料の動画配信サービスを展開する新会社「株式会社プレミアム・プラットフォーム・ジャパン」(仮称)を共同で設立することで合意したと発表した。
各社のコンテンツや独自コンテンツなどを配信する新サービスを来年4月に開始。テレビの視聴習慣があるユーザーだけでなく、「テレビ離れ層」へのリーチも狙う。「これまでの動画配信サービスの枠にとどまらない新たな形態のサービスを視聴者に提供する」としている。
新会社の資本金は80億円(資本金40億円、資本準備金40億円)の予定。TBSホールディングスが31.5%、日経が16.6%、テレビ東京ホールディングスとWOWOWがそれぞれ14.9%、、電通が14.8%、博報堂DYが7.3%出資する。
新会社では、定額制動画配信事業などの展開を検討。ドラマやバラエティー、スポーツ番組、音楽ライブ、経済報道など各社の特色を生かしたコンテンツを随時更新するほか、視聴者層拡大を狙ったオリジナルコンテンツも制作・配信する。6社以外のコンテンツホルダーからも幅広く番組を調達。4K対応BS放送に先駆け、4Kコンテンツも配信するほか、AIなどの最先端技術も活用するという。
17年秋以降をめどにプレサービスを開始し、来年4月に本サービスを始める予定だ。「日本有数のメディアグループ6社が力を結集し、新しいスタイルの視聴体験を提供することで、国内の映像文化の発展に寄与する」としている。
在京キー局が提供する定額制の有料動画配信としては、日本テレビ放送網が2014年、米Hulu日本法人の事業を譲り受けて事業を展開。自社コンテンツだけでなく、Huluオリジナルコンテンツや他局のコンテンツも配信している。フジテレビジョンも、自社コンテンツや海外ドラマ、雑誌などを定額配信する「FODプレミアム」を展開。テレビ朝日はサイバーエージェントとの合弁会社で、動画配信事業AbemaTVを展開している。TBS・テレ東はそれぞれ、自社コンテンツの定額配信事業を行っている。
関連記事
- 民放5局のVOD「もっとTV」終了 開始から3年で
日テレ、テレ朝、TBS、テレ東、フジと電通が共同運営していたVOD「もっとTV」が来年3月に終了する。 - Hulu日本版、リニューアルで不具合続出 運営元が謝罪
リニューアルした「Hulu」日本版で、動画が再生できないなどの不具合が続出しており、運営元が謝罪した。 - 日本のHuluが「happyon.jp」にURL変更 なぜ?
「Hulu」日本版がのURLが「hulu.jp」から「happyon.jp」に変わる。なじみのあるドメインをなぜ今、変更するのだろうか。 - 「Huluブランドを手放す予定はない」 日本版運営元、うわさを否定
「Hulu日本版は、Huluブランドを来年にも手放すのでは」との憶測も一部で流れたが、運営元はこれを否定した。 - テレ朝・フジテレビなど民放15社、ネット動画配信会社と提携
ネット動画配信サービスを手掛ける「JOCDN」が、民放15社とIIJを引き受け先とする第三者割当増資を実施。 - ドコモ、スポーツ見放題「DAZN for docomo」提供 英DAZNとタッグでソフトバンクに対抗
NTTドコモが英企業と協業し、Jリーグなどの試合が見放題になる「DAZN for docomo」を提供。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.