IMT-2000端末は503iの機能がベース

「503i」は,5月に導入するIMT-2000の端末「FOMA」へつなげるための起爆剤でもある。未だ実績のない映像配信や音楽配信よりも「iモード」ブランドの果たす役割は大きい。

【国内記事】 2001年1月19日更新

 携帯電話上で動作するJavaである「iアプリ」端末「503i」発表の席で,NTTドコモのゲートウェイビジネス部,コンテンツ担当部長である夏野剛氏は,iアプリの位置付けと今後の展開を語った。

NTTドコモのゲートウェイビジネス部,コンテンツ担当部長である夏野剛氏

 「10Kバイト制限が一番きつかった」。ある技術者は,iアプリの開発で最も苦しんだのはサイズの制限だったと言う。

 夏野氏は,“iアプリ1つ当たり10Kバイト”というサイズは2つの観点から決定したという。1つはユーザーがプログラムをダウンロードするときの待ち時間。もう1つはプログラムの表現力だ。「プログラムが10Kバイトなのではなくて,圧縮された状態で10Kバイト」(夏野氏)。

 ハードウェア的なメモリ容量などによる制限ではなく,現状の9600bpsというパケット通信速度によって,10Kバイトという値は決定された。

 サービス当初,iアプリのダウンロードが集中することでサーバがダウンするのではないかという懸念に対しては,「これまででも一番大きなホームページは10Kバイトある。Javaになってもそれほど(サーバの負荷は)変わらない」(夏野氏)とする。

FOMAは503iの機能がベース

 また,夏野氏は「2xxシリーズにJavaを搭載していくかどうかはマーケットしだい」と述べ,今年春と予想される210iの仕様に関しては言葉を濁した。

 NTTドコモでは現在,5xxシリーズを“本格派ユーザー”,2xxシリーズを“スタンダード”と位置付けている。今や,209にもiモードが搭載され,5xxシリーズとの違いが分かりにくくなっていた。

 5月に導入を予定しているIMT-2000の端末「FOMA」に関しては,夏野氏は「(503iの)機能をベースに,Java機能に関しても拡張は検討している」と言う。FOMAでは,パケット通信速度が最大384Kbpsと大幅に高まり,ダウンロードの待ち時間が減る。「ファイルサイズの制限も検討する」(夏野氏)。

 MPEG4を使った映像の送信などが期待されるFOMAだが,現実のところ携帯電話で映像を見るには,コンテンツ作成側もキャリア側もコスト面で課題を抱えている。映像配信も音楽配信も,ドコモは最近になって開始したばかり。消費者のニーズやビジネスとして成り立つかは不透明だ。

 iアプリのファイルサイズ制限を緩和し,“高速に表現豊かなiアプリが利用できるiモード”として,まずはFOMAを離陸させるという戦略が見えてきた。

公式開発ツールは提供予定なし

 iアプリの開発環境に関しては,「仕様はすでに公開している。ドコモではJava作成の特別なプログラムは用意していない」と夏野氏は語る。503iの機種によってCPUや画面,ユーザーインタフェースが異なることは認めながらも,そのサポートはドコモの役割ではないというスタンスだ。

 質疑応答での他社のJavaサービスをどう思うか? という質問に対しては,「ドコモはコンテンツプロバイダーにプラットフォームを提供するというかたちでいる」(夏野氏)と述べた。「うちはパケットで儲けるし,あなたはビジネスで儲けてね」(夏野氏の著書より)という,iモード当初からのスタンスは崩さない構えだ。

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[斎藤健二,ITmedia]

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