パケ代割引サービスがiモードユーザーを救う?

iモードのパケット通信料に悩むユーザーは多い。そんなパケット通信料金を,データ圧縮という手段で削減するサービスが登場した。既に無料でサービスを開始しているサイトもある。

【国内記事】 2001年2月14日更新

 愛知県のフィフティフォーが発表した,iモードのパケット代を削減する有料サービス「パケ割」が話題を呼んでいる(2月13日の記事参照)。これは,同社のサーバを経由してiモードサイトにアクセスすることで,サーバでデータを圧縮し,パケット代を平均で2割削減するというもの。

有線に比べて高額な無線パケット

 携帯電話によるメールやWebアクセスなどのデータ通信は,利用者数も1人当たりの通信料も急速に伸びている。NTTドコモの発表では,昨年の時点で「ユーザー1人あたり,月平均で2000円のパケット代を支払っている」という。

 特に,iモードを利用したゲームに熱中しすぎたり,Webを利用したチャットを行うと,思わぬほど多額のパケット代が請求されてびっくり,ということもあるようだ。実際,月にパケット代で6万円も使ってしまう人もいる。

 “つながりっぱなし”というパケット通信のメリットはあるにしても,モデムやISDNなどに比べるとパケット料金の高さはケタ違いだ。PCとはインターネットの利用法も,見るコンテンツも異なるのは確かだが,「パケット代が少しでも減ってくれたらありがたい」とは,iモードユーザーなら誰もが感じていることだろう。

 パケ割は,そんなユーザーのニーズに見事応えたものといえる。しかし,月額100円の有料サービスを予定しているパケ割に対して,既に無料でパケット圧縮サービスを行っているサイトがある。

無料のパケット代削減サイト

 「PetitPacket」は,2000年11月にオープンした一般サイトだ。PetitPacketを通してほかのiモードサイトにアクセスすると,「データ量が平均で73%に減少する」(PetitPacket管理人)という。

 PetitPacketは既に一日7万人を超えるアクセスがあり,現在無料で運営されている。「今後も有料にする予定はない。商用の広告を表示する予定もない」と管理人は語る。

 それに対して,パケ割を運営するフィフティフォーの米倉豪志社長は「サービスを無料で提供していることに対して疑問を感じる」という。今後,大きな市場ニーズがあると思われるパケット割引サービスでは,ユーザーが増えるにつれ,サーバ負荷は確実に増加する。無料のボランティアでは大量のアクセスを捌き切れないのではないかということだ。

 両者のデータ量圧縮技術には,似た部分も多い。圧縮効率を上げるための独自の技術はそれぞれ利用しているが,プロキシとなる自社のサーバをデータが通過する際に,HTMLドキュメントの無駄なデータを削除したり,画像の圧縮を行うのが大まかな技術の骨子だ。

 両者とも,携帯側に特別なソフトや仕組みは必要ない。またプロキシサーバであるため,ドコモのサーバから直接アクセスしなくてはいけないサイトは開けないし,大量のユーザーが利用した際には,圧縮にかかる時間だけレスポンスは低下するという特徴がある。

 とはいえ,パケット代に悩むiモードユーザーにとって魅力的なサービスであることは,両者とも同じ。パケット代金割引サービスは,悩めるiモードユーザーを救うのだろうか。

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[斎藤健二,ITmedia]

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