SO503iの七日間 (1)SO503iを買う

形といい,性能といい,何かと話題の多い「SO503i」。ライター荻窪圭氏が,自身が購入したSO503iとの日々を語る。

【国内記事】 2001年4月6日更新

一日目 SO503iを買う

 ずっと「P501i」を使っていたのだが,何しろ扱いがアバウトなもんで,いつしかこんな惨状となり,そろそろ買い換えねばなあと思っていたところだったのである。

 なぜこうなったかといえば,何度も落としたから。落としているうちに,打ち所が悪かったのかバッテリを止めるツメが折れ,テープで止めざるを得なくなったのだ。昔のケータイはもっと重かったけどずっと丈夫だったのにねえ。って,アナログ時代の戯れ言。

 問題は“いつどれに買い換えるか”だった。これは難しい。なかなか琴線に触れるデザインと必要な機能を併せ持った機種がなかったのだ。

 どうせ琴線に触れるのがないなら,思いっきり新しくて目立つヤツにしてやれ……というわけなのかもしれないが,「SO503i発売」っていう駅貼りポスターを見て販売店へ飛んでいったのである。

 そこでしばし悩んだね。正直にいえば丸1日悩んだ。何しろ,予想以上にダサいんである。たたんだときのずんぐりした丸っこさがなんともいえずダサいのだ。まあ「SO502i」だってゴツくてさしてカッコいいとは思えなかったけど,今度のはすごい。買うぞと意気込んでいった身を躊躇させるものがある。うーむ。

 結局翌日になって決意した。ええい,どうせ買うなら一番ヘンなオレンジ色だっ。

 かくして,SO503iの一日目は始まったのである。

二日目 メモリの保持について考える

 二日目。とりあえずメモリの内容をチェック。あ,メールアドレスが1つも入ってない。そうなのだ。アドレス帳のフォーマットって基本部分以外は各社が勝手に決めていて,P501iとSO503iでは当然データの持ち方が違うのだ。機種交換だと一応メモリの内容を移してくれるが……アドレス帳の基本的な情報だけなのだ。

 世間の人ってどうしてるんだろう。それはそういうもの,と思って,「機種交換したからアドレスが分からなくなったの,また教えてー」なんてやってるんだろうか。ナゾである。わたしはといえば,当然そういうのも見越して,パソコン上にバックアップを取ってあるからそこからメールアドレス部分だけをコピペしてやればいいのだ。

 よしつなぐか……げ,ケータイ接続ソフトの方がまだSO503iに対応してねーでやんの。ぐわーん。

 でもアドレス帳だけじゃないのよね。例えば着信・送信履歴。だいたいよくかけるとこなんて決まってるから,実はアドレス帳を見て電話するコトなんて滅多にないのだ。履歴を見てそこからかければ済むことが多い。機種変更した直後って履歴がゼロだから(考えてみたら当たり前なんだけど)ちょっとうざったい。

 さらにメール。

 パソコンでメールしてると信じられないけど,ケータイのメールって失われるものなのよね。それは分かっちゃいるんだが,機種交換するとついさっき受け取ったメールまで消える。1週間前のは消えてもいいけど(どーせ見返すことないんだし),昨日のはちょっともったいない。もちろんパソコン側にバックアップは取ってるんだけど。

 パソコン持ってる人はいいけど,ケータイだけでメールのやりとりしてる人って,多分1日何十通とやりとりしてるだろうから,“受信したメールは99通まで”なんてチャラい制限はあっという間に突破しちゃう。どんどん消えてく。残しときたいとは思わないのかなあ。思わないんだろうな。電話の延長線上にあるものだから,チャットのログを残したいと思わないのと同じように(ほかの人は知らんがわたしは思わん。あれは消え去るのがいいのだ,と暴言虚言癖があるわたしとしてはそう思う),ケータイのメールもそうなのだろう。

 電子メールなる代物が登場したとき,その扱いは大きく2つに分かれた。電子メールを電話の延長線上に捉えるか,手紙の延長線上に捉えるかである。文体を見りゃ分かる。電話の延長線上にあったら話し言葉で軽く書くし,手紙の延長線上にあったら挨拶ではじまるあまりくだけない文章で書く。どっちが正しいというわけじゃなくて,その人その人が好きにすればいいんだけど,ケータイのメールになるとそれがもっと会話に近づくのだ。会話であれば残しておく必要はない。そういう刹那的なものなのだろうねえ。

 ただ,消すか残すかはかなり深い問題なのだ。ケータイだからそういうもの,っていうと多くの人は納得しちゃうだろうけど,これがパソコンになると話が変わる。家電メーカー製のコンシューマ向けWindowsパソコンってのが巷に溢れてるわけだが,これがまたすごいのだ。HDDがトラブってWindowsが起動しなくなると,付録のCD(リカバリーCDとか一括インストールCDとかって名前がついてる)で起動して修復することになる。そうするとHDDをフォーマットして中身を消してから購入時に戻すというオプションしかなかったりするのだ。バックアップを取ってない人はそれでメールだろうがデジカメの写真だろうが消えちゃうんである。わたしは古くからのパソコンユーザーで「デジタルデータは残すもの」派なので,そういうのは由々しき問題なのである。

 その延長線上で考えると,ケータイのメールだって残しておきたいじゃん。そんなことないのかなあ。ないのかもしれないなあ。どっちでもいいといえばいいんだけどね。

 でも今後は新規購入より機種変更ユーザーがどんどん増えていくはずだから,変更を後押しするには機種変更時のメモリ内容のコピーをなんとかしないといかんだろう。ドコモさん精進してね。

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[荻窪圭,ITmedia]

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