メールだけではない,電話機能も充実の「TD11」(1/2)

ツーカー初のデータ量課金,EZweb@mail対応の「TD11」は強力なメール機能を持つが,携帯電話としての基本機能も充実している。

【国内記事】 2001年5月10日更新

水準を満たす基本スペック

 「TD11」は三菱電機製の端末ではおなじみのフリップタイプ。これに256色表示の大型STN液晶,16和音のサウンド機能も備える。液晶ディスプレイは最大クラスではないが,発色,視認性ともに不満のないクオリティだ。10文字×10行で100文字を一括表示できる。

 多くの端末が16和音仕様となっている現在,本機のサウンド機能はスペック上,特に目立つものはない。ただし評価できるのは聴感での音質が非常によく,音量が十分な点だ。最大音量に設定してもほとんど音割れを感じることがない。この点は,24和音だが音量が小さく,聴感上の音質もよくないと指摘されるNTTドコモの「SO503i」とは対照的だ。

 サウンド機能はPCMも備え,動物の鳴き声などの効果音もプリセットされている。ツーカーの「ボイコレ」サービスにも対応しており,本機を通して録音した自然音を着信音に設定することも可能だ。

 これらに加えインターネット接続としてEZweb,メール機能としてEZweb@mailとSkyMessageをサポート。現在のブラウザフォンとして基本的水準を満たすスペックといえる。

256色STN液晶ということで発色はあっさり目だが,視認性は十分

10文字×10行のメール表示。ブラウザフォンとして情報量は多いが,文字サイズは変更できない

同社特徴のフリップタイプ,ただし操作キーにはしわ寄せも

 デザイン,レイアウトは,同社が他キャリアに供給する最新端末とほぼ同じ。J-フォンの「J-D03」とほぼ同じデザインだが,ドコモの「D503i」「D210i」とはフリップ外側に配置されたマルチスクロールキーが異なる。ドコモでは上下だけなのに対し,TD11やJ-D03は4方向になっている。キーそのものが小さめなので少々扱いにくく感じるが,やはり4方向のほうが全体に使い勝手はいい。

ドコモD503iとも非常に似たデザイン。一部キー配置が異なり,上部中央のキーがTD11は4方向,D503iは上下のみになっている

 マルチスクロールキーの中央には独立したセンターキーがあり,メニューの呼び出しや決定に使用する。マルチスクロールキーと併用することが多いが,指の移動も少なく押し間違いも少ない。

 大型液晶,フリップタイプということでキーは全体に小さめだが,特に使いにくいということはない。メールとEZWebにはマルチスクロールキーの左右が割り当てられており,ワンタッチで呼出可能。メールキー(マルチスクロールキーの右)は短押しでEZweb@mail,長押しでSkyMessageが呼び出される。

 分かりにくいのは電話帳,発着信履歴だ。発信履歴がマルチスクロールキーの上,着信履歴が下に割り当てられているが,本体にはアイコンなどでの表記がない。分かってしまえば簡単なのだが,思わずマニュアルを確認してしまった。

EZweb@mail(長押しでSkyMessage)
EZWeb
発信履歴
着信履歴(長押しで電話帳)

 電話帳はマルチスクロールキーの下を長押し。これはさすがに使いにくい。ちょっと長く押しすぎるとそのまま電話帳が下方向にスクロールしてしまうのだ。フリップの外側のキーに機能を割り当てたかったということだろうが,長押しという操作自体かなり違和感を感じた。フリップタイプのネックといえる部分だろう。

 同社以外では採用例の少ないフリップタイプだが,確かに便利な点も多い。フリップを閉じることで通話を終了することも可能で,キーロックをフリップに連動させることもできる。キーロックを設定してもフリップを開けることでキーロックが解除され,すべてのキー操作が可能になるのだ。ストレートタイプに多く見られる,特定キーの長押しでキーロックの設定/解除を行うのに比べ格段に楽だ。

満足の行くサウンド機能

 16和音+PCM,良好な音質のサウンド機能だが,各種イベントに対する設定,割り当て機能も満足のいくものだ。

 本機では以下の通りにサウンドの割り当てができる。

通常着信(番号通知あり)
非通知着信
アラーム
フリップオープン
電話帳グループ別
Eメール着信
SkyMessage着信

 このうちEメール着信,SkyMessage着信は音量も個別に設定可能。音声着信は“しっかり”,メール着信は“控えめ”に着信音を鳴らすということも可能。SkyMessageだけは無音で着信ということもできる。こういった点は見逃されがちだが,全ての着信音の音量が共通という端末もあり,使い勝手として意外と重要な部分だ。

 オリジナル着信音は3和音。3パートを1画面に収めて編集することも可能で,同社のほかの最新端末とほぼ同様。端末で打ち込む手間を考慮すれば3和音程度が妥当なのだろう。全体でテンポ,音色を変更できるほか,パートごとに音量を変更することもできる。

 面白いのは自動作曲機能。ジャンルを設定するとランダムに着信音を作成してくれる。メール着信音など短いサウンドで使用するには十分遊べる。

 サウンド機能はスペックや聴感上の音色も含め,全体に満足のいくものといえる。

背面のスピーカー。D503iと比較するとTD11のほうがスリットが多く,口径も大きいようだ。スリットの部分は僅かに浮き出ているが,横にアンテナ部分の出っ張りがあるため携帯性にはほとんど影響がない

このようにメール着信音は音量までほかの着信音とは別に設定できる

自動作曲機能はジャンルを選ぶだけで「それなり」の作曲をしてくれる。効果音程度と思えば意外と面白い



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