噂の“GPSケータイ”使ってみましたGPSケータイでまず注意したいのは,カーナビゲーションのようには表示されないということ。精度はともかく,測位には10秒程度の時間がかかる。サービスによっては便利に利用できるが,過度な期待は禁物だ。
位置情報の利用方法は3種類GPSケータイで位置情報を測位する方法は,大きく3種類に分けられる。
C3001Hの場合,端末内蔵のソフトウェアに「eznavigationメニュー」があり,以下のサービスを簡単に受けられる。
測位の精度に関しては,KDDIが「平均で8.2メートル」という通り(10月4日の記事参照),満足のいくもの。屋内など,衛星がまったく見えず通常のGPS機器では測位できない場所でも,数10メートル程度の誤差で測位できるのはさすがだ。 ただし“現在どのくらいの数の衛星が捕捉できているのか”が事前に分からないのは残念なところ。測位時には,どのくらい衛星からの電波を利用できたかがデータとして残るようだが(測位履歴の詳細表示で確認可能),コンテンツによってはそれさえ表示してくれない。
割り切って使えば便利。過度な期待は禁物GPSケータイを使う上で,もう1つ理解しておく必要があるのは測位時間だ。GPS衛星からの電波の強さにもよるようだが,測位を開始してから約10秒ほどの時間がかかる。GPSの測位方法と携帯電話の処理速度からいえば,これは非常に短時間だが,すぐに現在位置が表示されると思っていると,期待は裏切られるだろう。 実際には測位が終わった後,地図データをサーバからダウンロードする必要があり,そこでも数秒が必要になる。 また,KDDIは具体的な金額を明らかにしていないが,測位には多少の通信費がかかる。GPSケータイはgpsOneという技術を使って,ネットワーク上のサーバと連携して測位を行っているからだ。逆に,サーバが位置測位を支援してくれるため,機器は小型に,測位速度は高速になり,GPS衛星が見えない屋内などでも測位が可能になるというメリットがある(4月4日の記事参照)。 まだサービスが開始されたばかりで対応するコンテンツも少ないのが現状だが,いくつかのコンテンツを試してみたところでは,技術的な特徴を生かしたコンテンツがまだ少ないという印象を受けた。 カーナビならぬ“人ナビ”は,確かに実現されているが,とにかく速度面が厳しい。今どこにいるのかをチェックするために十数秒待つのにいらだちを覚える人もいるだろう。 「とほナビ」のように,現在地を60秒ごと/120秒ごと/180秒ごとに自動的に取得し直すことでナビゲーション機能を実現しているアプリケーションもあるが,地図の解像度が低いこともあって,まだ普通のユーザーが想像するような使い勝手は実現できていない。 逆に,コココセムEZのように外部から携帯を持っているユーザーの位置を検索できる機能は,今後,大きな可能性を秘めているだろう。測位データをメールで送信できる機能も,PC向けのWebサービスやPC向けアプリケーションと連動できればさまざまなサービスが期待できそうだ。 GPSケータイの技術的なアドバンテージは明らか。あとはその特徴を生かすアプリケーションをどう作るか。今後のコンテンツ開発が期待される。
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