富士通のXscale採用Pocket PC「Pocket LOOX」超ファーストインプレッション
片手での操作を容易にするスタートボタンとスクロールレバー本製品の操作性の特徴がスタートボタンとスクロールレバーだ。この2つは左側面に並んでおり,スタートボタンでスタートメニューを呼び出し,スクロールレバーを上下に動かしてメニューを選択し,押し込むことでアプリケーションを起動できる。 左手で持った場合,親指だけでアプリケーションを起動でき,例えば予定表なら表示日範囲の変更まで,連絡先なら表示対象の選択までスタイラス操作や前面部のボタンの操作なしで行える。PIMとして利用する場合には特に便利だ。
左から赤外線ポート,スクロールレバー,スタートボタン,SDカードスロット。スクロールレバーはちょうど絞り込まれた部分にわずかに斜めにレイアウトされている。左手の手のひらで下部をホールドするとちょうど親指がかかる位置にあり,側面に垂直にレイアウトされているよりも押し込みそうだ 前面部のボタンは決定キーも兼ねる4方向ボタンに4つのランチャーボタンと標準的。ただし4方向キーは小さめでパネルに対してフラット(あまり出っ張っていない)なこともあり,少々押しづらい。大抵の操作はスクロールレバーで兼ねられるので使用頻度は少なかったが,少々気になった
4つのランチャーボタンは少々変則的なレイアウト。4方向ボタンは小さめで各方向に押すというよりは傾ける感じで操作する。操作感は今ひとつだった 右側面にはBluetoothのオン/オフを行うスライドスイッチと録音ボタンを備える。低消費電力がウリのBluetoothだが,まったく利用しない人もいることを考えると,少しでも電力消費を抑えるという点で機能を無効にできるのはうれしい
Bluetoothのオン/オフはちょっと固めのスライドスイッチで,誤操作でオン/オフしないように配慮されている 4つのランチャーボタンとスタートボタンには,長押しにも機能を割り当てられるため,少ないキー操作でより多くの機能を呼び出すことができる。スタイラスレスでの操作に重点を置いているという印象だ。
このように4つのランチャーボタンとスタートボタンは長押しにもアプリケーション起動を割付可能
機能的な接続ケーブルだが,ACアダプタは大きめ試作機に付属したクレードルはUSB接続のケーブルが分離するタイプで,このケーブルは単体でも本体に接続できる。したがって出先などでPCと接続したい場合にも別途接続ケーブルを購入する必要がなく,合理的だ。
クレードルはいかにも試作機的な感じで,正直なところ製品とは思えない。おそらく製品では変更されると思われる。かなりしっかりと本体が固定されるが着脱ボタンなどはなく,本体を外す時はクレードルをしっかり抑えて引き抜く必要があった。iPAQなどは容易に引き抜けるので,使い勝手がいい。製品版での改良を望みたい。
本体と比較すると無骨な感じも受けるクレードル。がっちりとはめ込むタイプで,本体を外す場合クレードルをしっかり押さえておく必要があった ACアダプタはPC用のようにケーブルの中間に電源部が存在するタイプ。PDA用と思うとかなり大きめだ
製品化の待ち遠しいカジュアル&ハイパフォーマンスなPocket PC今回試用したPocket LOOXは完全な試作機であり,PXA250プロセッサ向けのソフトウェアチューニングなどもまだ進んでいない。しかし手書き入力時には文字認識や漢字変換なども筆者のiPAQよりスムーズに感じられ,全体の動作もきびきびしている。PXA250プロセッサの動作クロックはまだ調整中で決定していないとのことだが,かなりのハイパフォーマンスが期待できそうだ。 本製品は従来の海外メーカー,国内メーカー製品の両方の特徴を備えている。海外メーカー製であるiPAQやJornadaなどは比較的カジュアルデザインだが,本体の拡張スロットは1つ(初代iPAQはなし)。 国内メーカー製品は拡張スロットをこぞって本体に2つ搭載しているが,デザインは男性的でビジネス向けの感が強い。カジュアルデザインと拡張性を両立しているのは今のところ本製品だけであり,期待できるパフォーマンスと共に製品化が待ち遠しい。
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