折りたたみ式でキーボード付きの新CLIE「CLIE NRシリーズ」徹底レビュー:
(3)ハードウェア〜後編:

シリアル・ヘッドホン・チップ

斬新なアイデアを数多く採用したCLIE NRシリーズ。第3回はシリアルやクレードル,音楽関連のハード面をチェックする。

【国内記事】 2002年3月29日更新

PEG-N700C/N750CのATRAC3/MP3再生とTシリーズのFM音源の再生が可能に

 NRシリーズの音楽再生機能は,CLIEシリーズの中で最も充実している。

 まず,PEG-N700C/N750C同様,ATRAC3/MP3再生ができる。特にMP3再生は性能が向上しており,256kbpsまでのMP3データを再生できるようになった。

 そして,Tシリーズから搭載されたFM音源の再生も可能だ。FM音源の再生はPalm OSのビープ音の置き換えとして,さまざまなシーンで利用できる。

 ATRAC3/MP3再生も,FM再生も,ヘッドホンが装着されていればヘッドホンから,装着されていなければ内蔵スピーカーから音が出る。再生中にヘッドホンを抜くと内蔵スピーカーに切り替わる。内蔵スピーカーはモノラルで,音質もさほどのものではないが,本体だけで音楽を鳴らせるメリットは大きい。


左はPEG-N700C,右はNRシリーズに付属するヘッドホン。コントローラは同じ(コントローラの裏に付いているクリップはPEG-N750Cから変更され,NRシリーズにはPEG-N750Cと同じものが付く)だが,ヘッドホンは見た目も音質もチープになった


背面の中央左寄りに見えるのが内蔵スピーカー。当然モノラル


HOLDボタンはHOLD時にスイッチの穴から色が見えるように。芸が細かい

 なおATRAC3/MP3再生では,メモリースティックが必要となる。データはメモリースティックに入れなければならないからだ。ATRACの場合は著作権保護機能付きの白いメモリースティック,MP3の場合は白,または青いメモリースティックを使うことになる。

 PalmデバイスユーザーにはMacを母艦として使っている人も多いと思う。筆者も同様で,MP3データはMacの「iTunes」というMP3ソフトで一括管理している。しかし,iTunesの標準設定値である「160kbps/ジョイントステレオ」のMP3データは,PEG-N700C/N750Cでは再生時にノイズが入ってしまい,より低いビットレートで再変換する必要があった。だがNRシリーズではこうしたデータもきちんと再生できた。

 ちなみに,どの程度のビットレートまで対応できるのかを調べてみたところ,スペック通り,256kbpsはクリアに再生できたが320kbpsになるとノイズがひどくなる。ステレオモードはノーマルでもジョイントステレオでも問題なかった。メロディによってビットレートを変化させる「VBR」については,とりあえず再生はできるようなのだが,テンポがおかしくなっているような印象も受けた(音質にはうるさい筆者だが,リズム感に自信は持てないので断言は避けておく)。ただ公式なコメントでは「未対応」となっているので,使わないようにしておくのが賢明である。

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[濱田宏貴,ITmedia]

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